インフルエンザに感染していた東十両2枚目の栃煌山(32=春日野)が10日、長崎・諫早市で行われた巡業に再合流した。今回の冬巡業は初日から参加し、精力的に稽古も行っていたが、5日から離脱。同日に福岡・うきは市で行われた巡業に参加できず、福岡市内のホテルで静養、通院していた。「最初は寒気がして、頭がボーッとなってしまったけど、薬を飲んだら、2日間で熱は下がった」と、すっかり元気になったといい、支度部屋では予防のためのマスクはしていたが、終始笑顔で話した。

この日の朝稽古では、早くも若い衆らに胸を出した。「胸を出すぐらいは稽古だと思っていないから」と、稽古の虫だけに余裕をのぞかせた。稽古中には横綱白鵬に「もう大丈夫か」と声を掛けられたが、回復したことを報告した。11月の九州場所は10勝5敗の好成績で、来年1月の初場所は幕内返り咲きが確実。「来年は良い年にしたい」。インフルエンザの感染も、本場所中でなかったことを前向きにとらえ、明るく話していた。