今週から登場するのは、TBSの新人、若林有子アナウンサー(23)です。肩書は“アナウンスセンター見習い員”で現在研修中。8月に同局系「世界陸上ドーハ」のPRで初仕事をしたばかりです。

可憐(かれん)な花に顔を寄せ、笑顔を見せるTBS若林有子アナウンサー(撮影・浅見桂子)
可憐(かれん)な花に顔を寄せ、笑顔を見せるTBS若林有子アナウンサー(撮影・浅見桂子)

笑顔と明るさが魅力的だが、新人らしからぬ落ち着きも感じられる。入社して5カ月。まだ正式な局員ではなく「アナウンスセンター見習い員」という肩書で研修中だ。「あっという間ですね。毎日、講師の方から発声や発音、ナレーションとかフリートークなど、いろんなことを教えていただいています」。言葉と向き合う毎日といい「書く言葉だと考えて答えを出せるんですけど、しゃべる時は瞬時に考えないといけないので、アナウンサーの仕事は難しいなと思っています」。根っからの大阪人を自認しており、標準語と格闘中だ。「アクセントが全く違うので、話すたびに指摘されます。自分では気付かないくらい染みついているんだなって。今は、アクセント辞典という本を持ち歩いています」。

テレビの仕事を意識したのは、留学中にニューヨークで東日本大震災の報道を見た時だった。「テレビでニュースを見て悲惨な状況を目の当たりにして、大変なことが起こっているんだと思った時、音声や映像で心に届くものがあるんだな、テレビの影響ってすごいんだ、と感じたのがきっかけです」。

帰国後、地元大阪の毎日放送の報道フロアでアルバイトしたことで、憧れが目標に変わった。「アナウンサーや記者の方の働いている様子を見て、チーム一丸になって番組をつくり上げていく姿に心を動かされました」と振り返る。

アナウンサーとして、さまざまな分野の番組に挑戦したいという。「きっかけが報道だったので、ちゃんとニュースを伝えられるアナウンサーはすごいと思います。でも、バラエティーなど、いろんなこともしてみたいです。実は、コテコテの関西人なので、笑いも、ツッコミも厳しいんです(笑い)」。【上岡豊】(つづく)

◆若林有子(わかばやし・ゆうこ)1996年(平8)7月1日、大阪府生まれ。中学から高校2年まで米ニューヨークに留学。大阪市大商学部を卒業後、19年4月にTBSに入社。特技はどこでも寝られること。