日曜日のヒーロー&ヒロイン

片寄涼太 攻め続けたGENERATIONSの王子様

GENERATIONSの片寄涼太(25)は、2019年の“顔”の1人だろう。ドラマ、映画と話題作に次々と出演。公開中の「午前0時、キスしに来てよ」(新城毅彦監督)では映画初主演を飾り、グループとしても大みそかの「第70回NHK紅白歌合戦」(午後7時15分)に初出場を決めた。アーティストとして、役者として、攻め続けた1年だった。

すてきな全身写真をお届けしたいとも思った片寄涼太だが、「進化を予感させるこの表情は今しか撮れない」と感じこの写真をチョイス(撮影・中島郁夫)
すてきな全身写真をお届けしたいとも思った片寄涼太だが、「進化を予感させるこの表情は今しか撮れない」と感じこの写真をチョイス(撮影・中島郁夫)

★音楽一家に生まれ

「自分で言ってしまいますけど…今年は“片寄がよく出た年”にできたと思います」

1年を振り返ってもらうと、少し恐縮しながらも、甘いマスクからは、確かな自信がにじみ出た。

今年に入って、日本テレビ系ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」で、学校一の“ワル”で、クラスの中心的人物役を好演。アニメ映画「きみと、波にのれたら」では声優に初挑戦するなど、話題作への出演が続いた。

「3Aでは自分がメインの回も持たせてもらって、菅田(将暉)さんと相対した景色は今でも鮮明に残ってますし、作品を通じて得ることができた自信はすごくありました。『きみと-』は、上海国際映画祭に出席して、貴重な経験をさせてもらいました。自分の中では、今年の思い入れ深いエピソードの1つでした」

GENERATIONSとしても、現在開催中の全国5大ドームツアーは大盛況。デビュー7年で、初の「NHK紅白歌合戦」出場を決めた。

「今年はグループ、ソロといろいろな角度から攻められたというか、ボディーブローを打てたと思います。将来、それがさらに効いてくるといいと思いますし、最後に紅白につながっていくと思うと、本番もバシッと決めたいです。それを突き破った先の2020年に、また新たな展開が待っているといいなと思います」

祖父が中学、父が高校で音楽教師という音楽一家に生まれた。幼少期からピアノを習うなど、周りは音楽にあふれていたが、特に歌手になる夢があったわけではなかった。そして「どこか1歩引いているような子ども」だったという。

「合唱コンクールとかでは伴奏する方で、アシストするのが好き。(中学までやっていた)サッカーもプロにはなれないとどこかで思ってましたし、ポジションはボランチで、自分がゴールを決めるのではなくて、『触れば入るよね』というパスに美学を感じるタイプでした。そんな自分がまさか芸能人になって、ボーカルというストライカーポジションに入るとは…と今でも思います」

★「朝がめっちゃ弱い」

デビューのきっかけは、母だった。中学生の片寄が買ったEXILEのアルバムに食い付いた母から、ある日突然「EXILEのライブに行こう」と誘われた。京セラドーム大阪でのライブを鑑賞し、魅せられた。

「歌うのも好きでしたし、カラオケに行けばうまいとほめられたし、高校に入ったら歌はやってみたいと思っていました」

10年にLDHの「ボーカルバトルオーディション2」を受験し、ファイナリストに。合格はならなかったが、その後、GENERATIONSのボーカルとして12年にデビュー。14年にはフジテレビ系ドラマ「GTO」で役者デビューも果たしたが、伸び悩んだ時期もあったという。

転機は、映画初出演となった「兄に愛されすぎて困ってます」(17年)だった。土屋太鳳(24)演じる主人公と血のつながりがない兄役を演じた。

「“兄こま”をやって、自分の世界がブワーッて広がっていく感覚がありました。兄こまの作品性もありましたが、イベントで『胸キュンワード』を言うとか、それまでのLDHのアーティストはあまりやってなかったということに、最初はどうなの? という感覚だったのが、これが自分の武器なのかもしれないと変化していきました」

王子様キャラが確立し、国内にとどまらず、中華圏でも一気にファンを増やした。今年3月公開の映画「PRINCE OF LEGEND」ではセレブ王子としてメインキャストを務めた。公開中の初主演映画「午前0時、キスしに来てよ」では、橋本環奈(20)演じる普通の女子高生と恋に落ちる国民的スター役。鼻をかじるようにキスをする“鼻かじキス”など、甘いシーンも満載だ。

「芸能人と恋愛できたら、って誰もが妄想するじゃないですか? その設定がおもしろそうと思っていました。タレント役でしかも元々グループにいたという設定は、自分にも重なる部分が多くて、自分がこれまでやってきたことが役作りにもなっていたので、すごく貴重でした。来年以降は、もっとアーティストっぽく、もっと俳優っぽく、自分を成長させていくことが必要だと思っています」

アーティストと役者の両立も容易ではないが、全てはグループのためだ。

「グループに戻るとちょっと気を抜いていても、周りが盛り上げてくれたり、ライブも7人で頑張るという意味でいうと、安心感があります。そういう場所があって、自分にとっての相乗効果になっていますし、それをグループに返せる瞬間、先ほども言った、今効かせているボディーブローの効果が出る瞬間が、もっと出てくるように。恩返ししたいです」

将来、どんな男性像を理想としているのだろうか。

「最近、周りでおめでたいニュースが多いんですけど…。やっぱり、結婚して、子どもがいて…というのはすごく憧れますし、今から願望はあります。それでこそ出る深みとか人柄もあると思いますし、親に生んでもらったので、自分も親になってみたいですね」

長身で小さな顔、甘いマスクに歌もうまい…。全てが完璧に見えるがコンプレックスはないのか…

「ありますよ! 寝坊はしないんですけど、朝がめっちゃ弱いです!(笑い)。これはどうにかしたい…。そんな自分が嫌なので…」

くしゃっと笑う姿は、やっぱり王子様だった。【大友陽平】

▼映画「兄に愛されすぎて困ってます」で共演し親交がある俳優千葉雄大(30)

気遣いの人だけど、すごくこだわりを持った、芯の太い男だと思います。ステージの上の片寄くんは輝きながらも熱く、胸にグッときます。グッときたといえば、「3年A組」の撮影の時にスタジオで会ったとき、すごくいい顔をしていて、同じ役者としてなんていうか、もまれているというか、悩みながらも前に進んでいる彼をすてきだなと思いました。お兄、また一緒にお仕事したいです。これからも仲良くしてね。

◆片寄涼太(かたよせ・りょうた)

1994年(平6)8月29日、大阪府生まれ。10年にLDHの「ボーカルバトルオーディション2」で落選も、12年にGENERATIONSとしてデビュー。14年にドラマ「GTO」で俳優デビュー。今年、米Variety社が期待するアジアの次世代スターに、日本人男性として初めて選出。来年1月期のTBS系ドラマ「病室で念仏を唱えないでください」ではクールな研修医役を演じる。身長180センチ。血液型AB。

◆「午前0時、キスしに来てよ」

みきもと凜氏が「別冊フレンド」に連載中の漫画が原作。ある高校に国民的スターが撮影に訪れたことから始まるラブストーリー。映画主題歌はGENERATIONSの「One in a Million-奇跡の夜に-」。

(2019年12月8日本紙掲載)

 
 

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