人気ロック・グループ、ラルク・アン・シエルのギタリストKenが、28日に東京・EXシアター六本木でライブを予定しているビジュアル系ロック・ユニットBAROQUE(バロック)で演出アドバイザーとして参加することが25日、分かった。

 Kenは、同ユニットの最新作「GIRL」(昨秋10月26日発売)をプロデュースするなど関係を深めていたが、ラルク・アン・シエルのメンバーが、他のロックバンドのライブ演出に関わるのは異例なだけに大きな話題を呼びそうだ。

 Kenは「BAROQUEの狂気とポップなところを押し上げていければと…今回参加することになった。楽しみ!」と、ライブ演出アドバイザーに意欲を見せている。

 BAROQUEは、ボーカルの怜とギターの圭のビジュアル系ロック・ユニットで01年に結成された。活動休止や解散、さらにはメンバーチェンジを繰り返し現在のスタイルになったが、ビジュアル系のバンドでは伝説のバンドと言われてきた。

 ビジュアル系に詳しい音楽評論家は「彼らは結成から2年3カ月という史上最速での日本武道館公演を成功させたが、人気絶頂の04年末に“BAROQUEは君たちに預ける”という名言を残し解散した。その後、そのお預けしておりましたBAROQUEに関しまして、このたび、ご返却して頂きたくお願い申し上げますという謎のコメントをホームページに掲載し活動再開するなど、さまざまな部分でビジュアル・シーンの歴史を塗り替えてきた」と解説する。

 今回、Kenが演出サポートするBAROQUEのライブは、昨年暮れのクリスマスに行ったワンマンライブ「PERFECT WORLD」が好評だったため、急きょ開催を決定した追加公演。

 怜は「今度やるライブでは新曲をやろうと思っている。とびきりの曲を届けたい」とEXシアター六本木でのライブに意欲を見せている。

 音楽関係者は「音源制作やイベントライブを通して、アーティストとしての距離が縮まったBAROQUEとKen。彼らががっちりタッグを組んで、いったいどんな風にBAROQUEの狂気とポップを引き出し、押し上げていくことが出来るのかが楽しみ。さらに新曲ではどんな新しい表情のBAROQUEを引っぱり出して届けてくれるのか。いずれにしても、この日はこれまでとは異なったステージが体感できるに間違いない」と期待を寄せた。