米女優アシュレイ・ジャッド(50)が、性的な要求を拒否したことが原因で仕事を奪われたとしてハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏(66)を訴えた。ジャレッドは昨年10月に映画「コレクター」(97年)に出演した際にワインスタイン氏から仕事の打ち合わせで呼ばれたホテルの部屋でマッサージを要求され、シャワーを浴びているところを見るように求められたと、セクハラ被害を実名で告白していた。これをきっかけに、アンジェリーナ・ジョリーやグウィネス・パルトロウら人気女優も相次いで被害を告白し、反セクハラ運動#MeeTooのきっかけとなった。

 訴えによると、ワインスタイン氏は性的要求を断った報復として、起用が検討されていた「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の監督に、「一緒に仕事をするのは悪夢だ」と伝えて起用しないよう働きかけたという。「そのせいで、チャンスを失い、稼げるはずだったお金も失った。中傷されて仕事のオファーが減り、キャリアをつぶされそうになった」と主張し、損害賠償を求めている。ジャレッドは「報復に対して責任を取らせること」が訴訟の目的であるとし、損害賠償で得たお金はセクハラ救済基金に寄付するとコメントしている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)