米女優スカーレット・ヨハンソン(33)が、トランスジェンダーの主人公を演じることが決まっていた新作映画「ラブ・アンド・タグ」から降板したことが明らかになった。

 ヨハンソンは同作でマッサージ店を経営しながら売春をあっせんし、裏社会で暗躍した女性として生まれながら男性として生活していたトランスジェンダーのダンテ・ジル役を演じることが発表されていたが、配役を巡ってトランスジェンダー俳優が起用されなかったことに対する批判の声がSNSであがっていた。

 ヨハンソンは性的少数者(LGBT)向けのアウト誌で、「私がダンテ・ジルを演じることについて最近巻き起こった論議について、道徳的な観点からこの作品への参加を謹んで辞退することを決めました」と声明を発表。配役が発表された直後に「役を演じることはアイデンティティーを演じるのとは違う」とコメントし、女優トレイス・リセットやジェイミー・クレイトンらトランスジェンダーの俳優からも批判を受けていたことについても、「最初の声明を発表して以来、コミュニティーからたくさんのことを学び、いかに自分が無神経だったの気づきました。今後もトランスジェンダーの方々について文化的な理解を進めてまいります」とコメントしている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)