あまい吉本の調査「紳助引退」反省生きず/記者の目

吉本興業は24日、反社会勢力の忘年会などに出席していたお笑いコンビ、雨上がり決死隊の宮迫博之(49)ら所属芸人11人を当面の間、活動を停止し、謹慎処分にすると発表した。「闇営業」をし、否定していた金銭授受を認めたことを理由にしている。同コンビがMCのテレビ朝日系「アメトーーク!」(木曜午後11時20分)などの出演番組は大混乱に陥った。また、ワタナベエンターテインメントも同会に出席していた所属お笑いコンビ、ザブングルの松尾陽介(42)加藤歩(44)を当面、謹慎処分とすると発表した。

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吉本芸人と反社会勢力とのつながりで、思い出されるのが11年8月に会見し「暴力団関係者との黒い交際」を理由に引退を表明した、島田紳助さん(63)だ。島田さんは「僕の中ではセーフだと思っていて、悪いことをしているという意識や交際という認識はなかった。ただ『業界のルール違反や』『これはアウト』と言われ、認識の甘さを知った」と発言。人気レギュラー番組を6本も持っていた、超人気司会者の島田さんは芸能界から去った。

8年前の反省がまるで生きていない印象だ。確かに、反社会勢力の線引きは難しい。食えない芸人にとって闇営業は“必要悪”という声も聞くが、ネットに証拠動画がアップする時代に脇が甘すぎる。

最初に「金をもらっていない」という芸人の言い分を受け、「厳重注意」という処分を科した吉本興業の責任も問われると思う。くさい物にフタという態度でなく、初動でキッチリと調べて処分をしていれば、これほどの大事にならなかったのではないか。

日刊スポーツは今月5日、入江が4日に事実上解雇されたとの情報を吉本サイドに確認したが、否定されている。その後も、FRIDAYの報道について、吉本関係者は「金銭を受け取っていると報じられているが、受け取ってはいない」と明言していた。

情報開示が求められる時代、隠蔽(いんぺい)は新たな不祥事を招く。今回の11人が氷山の一角でないことを願いたい。【小谷野俊哉】

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  • 宮迫博之(2017年8月26日撮影)