ラグビーマニア女子「ラグ女」としてパブリックビューイングのMCなどを務めるタレント笹木香利（28）がこのほど、日刊スポーツの取材に応じ、今日20日の南アフリカ戦について予想した。

野球は阪神、サッカーはアーセナルを応援するスポーツマニア。サッカーもラグビーも独自のノートを付け分析するほどの研究家だ。

　　　◇　　　◇　　　◇

－ラグビーに興味を持ったのはいつから

笹木　前回の南アフリカ戦を見て、そこからです。その後、五郎丸選手が世界最高峰のラグビーリーグTOP14に行って、それをWOWOWで見られるのを知って見たら、RCトゥーロンがサッカーのレアルマドリードみたいなところでした。すばらしいプレーはどの競技でもすばらしいと思ってラグビーにはまって、今はTOP14と6ネーションズを中心に見ています。

－ラグビーノートを付けているとか

笹木　そうですね。ラグビーのルールって難しいので、最初は分からないことをひたすら書き出しました。左側にスタメン、右側に分からなかったことを書いていました。1年もたつと分かることが増えて、右のページは書く内容が変わっていきました。もともとスポーツが好きでサッカーもノートを付けています。

－ラグビーの魅力は

笹木　私は“緩急”です。スクラムは、実際は中で駆け引きがありますが、外から見ていると止まっていて、その静かなところから突然ボールが飛び出してバックスの選手が走りだす。ラグビーは前に進まなければならない陣地取りなのに、ボールを前に投げてはダメという、すごく矛盾しているスポーツなので、スペースを見つけて走りだす静と動の動きは見ていて熱くなります。

－スコットランド戦はパブリックビューイングのMCを努めていました。試合の感想は

笹木　本気を出したスコットランド相手にしたらどうだろうという不安はありました。前半リードで折り返した後も怖かった。サッカーファンとしてよぎったのはW杯ベルギー戦でした。

－南ア戦、日本が勝つためのポイントは

笹木　南アフリカを勢いに乗せたら厳しい。日本はアイルランド戦のように前半我慢です。日本のフォワードは絶対世界トップレベルなので、そこで耐えてボールをキープして、簡単にミスをしない、アドバンテージを取られないようにする。スコットランド戦では前半つまずいていたので、それをできるだけ減らして、低スコアで後半に向かうのが勝機につながると思います。攻撃は福岡選手、松島選手がいるから大丈夫です！

－南アフリカの強力フォワードを日本がどう耐えるかですね

笹木　でも、南アフリカ先発のフロントロー3人が本来は控えなんですよね。マークスをスタメンで出していない。南アフリカも後半勝負を狙って日本対策をしている。南アフリカの今大会失点の多くは、後半20分くらいなんです。集中力切れが目立つのかなと思っていて、日本はそこで攻めこめればと思っていたけど、ちゃんと南アも対策してきました（笑い）

－スコア予想は

笹木　勝ちます！そこは、勝ちますよ。でもロースコアになるんじゃないかなと思います。

－南ア代表で注目の選手は

笹木　コルビです。小さけどスピードとかわす技術がすごい。“緩急”の象徴みたいな選手として見ていて、どうやって止めるのか、またいかに自由にプレーさせないかが鍵になると思います。でも、アイルランド戦のように集中して、規律を守っていければ大丈夫だと思います。

－日本代表で注目の選手は

笹木　大会期間中に持っている選手は絶対にどのスポーツでもいて、今大会は福岡選手だと思います。途中出場でも流れを変えられる選手なので、福岡選手がトライを決めれば日本チームは盛り上がると思っています。今まで活躍している選手は今まで通りに活躍して欲しいし、まだブレークしていない選手もいると思うので、そこにもスポットライトが当たればいいなと思います。

－南アも4年前のリベンジがかかっている

笹木　正直4年前は「日本には勝てるだろう」という思いがあったと思うんです。でも今回はそれがない。スターティングメンバーを見ても4年前と違って日本を認めて本気を出してきたと思うんです。ある意味南アフリカを本気にさせた初めての試合だと思います。もちろん日本には勝って欲しいけど、単純にラグビーファンとして良い試合が見たいです。

－笹木流ラグビーの楽しみ方は

笹木　いろんなスポーツを見ていて、コーチがグランドにいないスポーツはラグビーとテニスくらい。ハーフタイム以外は選手の自主性に任されていて、選手が判断しつつ肉体的なプレーをしなければいけない。フィジカル面はもちろんですが同時にものすごく頭を使って、クレバーじゃないとできないスポーツだと思うので、そこをもっと見てほしいと思います。いかに駆け引きしているかが伝わっていったらいいなと思います。【聞き手・川田和博】

◆笹木香利（ささき・かおり）1991年（平3）2月8日、東京生まれ。青学大卒。野球は阪神、サッカーはアーセナルのスポーツ観戦マニア。158センチ、血液型O。