戦後初の臨時休校となっているタカラジェンヌを育成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)108期生入学式が、6月5日に行われることが30日、分かった。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受けて休校になり、4月17日予定の入学式も延期されていた。6月の休校明けにともない入学式も決まった。

感染防止策として、例年は同校講堂で行う式典を、今年は宝塚大劇場などがある宝塚歌劇団敷地内で開く。天井からの換気がしやすく「密閉」「密接」を回避でき、保護者も1生徒に「最大2人」とし、劇団や学校関係者の参列も極力控えて「密集」も避ける。同校関係者は、校歌も「感染防止のため、音源を流すだけになります」。入寮など準備も複数班に分けて行う。競争率21・3倍を勝ち抜いた108期生は休校期間中、個々が課題を持ち帰り取り組んでいたという。今後は予科、本科と2年にわたり、歌やダンス、演技などを学び、礼儀作法などタカラジェンヌとしての素養も磨いて2年後の宝塚入団を目指す。

同校は1913年に創立。休校、入学式延期は戦前戦後の混乱期をのぞき例がなく、入学式は阪神・淡路大震災があった95年にも行われている。宝塚歌劇団も6月末までの戦後初の長期休止が続いている。