ダウンタウン松本人志(56)が31日、レギュラーを務めるフジテレビ系「ワイドナショー」(日曜午前10時)に出演し、同局で放送する恋愛リアリティー番組「テラスハウス」の出演者で、23日に死去したプロレスラー木村花さんについてコメントした。

木村さんは同居男性とのトラブルに憤ったシーンが3月末にネットフリックスで先行配信され、SNS上で誹謗(ひぼう)中傷を受けていた。

松本は「匿名で誹謗中傷しているやつらが一番悪いに決まっていて、それを番組が悪いとか演出がどうとかになっていくのが、僕はちょっと」と、問題の矛先がずれ始めていると指摘。「優先順位はそっちだろうと。番組のせいになってくると、やつらは本当にひきょうやから『そうやそうや、こんな番組やってるからや』と逃げ道をつくる。言い訳のきっかけを与えてしまう。番組を悪く言う方向に行くのは、あいつらを救うみたいですごく嫌だわ」と話した。松本は番組を見ていないとした上で「彼女が番組の演出家を恨んでこうなったのかといったらそんなわけはなくて、発端は間違いなくこのやからであって。こいつらをを逃がしてはいけない」と強い口調で語った。

高市早苗総務相は、ネット上の悪意のある投稿を抑止するための制度改正検討を表明。これを受け、個人攻撃を行っていたSNSアカウントが多く削除された。これについて長嶋一茂(54)は「自分が言っていたことを取り消す最低なやつら。そんな程度の考えでしか上げてない」。自身はテレビ収録での発言に責任を持って臨んでいるとし「糾弾されたら辞めるくらいの気持ちでやっている。彼らはひきょう極まりない。早く一掃しないとダメだ」と切り捨てた。松本もこれに同調し、「これを責任転嫁して番組のせいにしているのは、(誹謗中傷をしていた)やつらだと思う」と話した。

また、「テラハ」をめぐっては出演者の恋愛模様を視聴者目線で語る盛り上げ役のタレントにも批判の矛先が向かっている。番組の中立性に話題が及ぶと松本は「ワイドナショー」について、「唯一いいところは、方向を決めないじゃないですか。みんな自分の意見を言うし、東野(幸治)も気遣って俺の意見を先に聞かない」。自身の立場を鑑みた上で「俺が言っちゃうとその流れに行く可能性があるから。この番組は偏らせないから」と話した。

木村さんの死去を受け「テラハ」は打ち切りが決定。フジテレビは、番組の放送に問題がなかったか検証チームを立ち上げるとしている。