お笑いコンビ、アンガールズの田中卓志(46)が、フジテレビ系バラエティー番組「呼び出し先生タナカ」(日曜午後9時)でゴールデン帯初MCを務めている。番組について取材する中で、ネタへの思いを聞いた。

田中と山根良顕(46)からなるアンガールズ。2人は大学時代、旅行サークルの同期で、地元のお笑いライブに出るなど、当時からお笑いが好きだった。

周囲と同じように就職活動や大学院進学を考えていた田中は、フジテレビ系バラエティー「ボキャブラ天国」をきっかけに、大学4年で突如、お笑い芸人を志した。

1999年に上京した田中の後を追って、山根らサークル仲間が上京。田中と山根を含めて4人集まり、2組のお笑いコンビが結成された。その際は、田中は山根とはコンビを組まなかったという。ともに細身の長身。コンビは、細いと太い、背の高い、低いが合わさった方がバランスが良いという固定観念から別の人とそれぞれコンビを組んだそうだ。

山根は、芸能事務所に所属するためのネタ見せで、全くウケず、心折れて広島に帰ってしまったという。

田中は当時の相方と東京で粘っていたが、その相方が俳優のオーディションを受けていることを知ると、方向性の違いを感じてコンビを解散。広島にいた山根は、コタツで寝ていたところ、おねしょしてしまい、「これじゃあ、いかん」と思って再上京してきたことで、アンガールズが誕生した。

それぞれ前のコンビでは、事務所のネタ見せで苦戦を強いられていたが、アンガールズとしては、初めて事務所スタッフの反応があったという。「ちょっとウケたなって。コントですけど本当にシュールなコントなんですけど、雰囲気だけである程度ウケたかなっていう」と田中は振り返った。

現所属のワタナベエンターテインメントに所属となってから、ファンの投票で上位に入ると出演できる事務所ライブには定期的に出られるようになった。ネタをつなぐ「ジャンガジャンガ」が代名詞となり、レギュラー番組も決まった。今や、互いに多くのレギュラー番組を持ち、ピンでの活動も増えた。

すでに売れていたアンガールズは、17年にキングオブコントに出場し、決勝に進出して話題となった。「もう1回ネタで勝負する」という芸人としての自負を感じさせた。

ネタというものについて、田中はどう思っているのか。「昔はテレビの世界ではネタやらなくなるって芸人のよくあるパターンだった。今はテレビ出ながらでもやるのは当然。芸人っていう時点で、ネタやっていると芸人っていいやすいっていうのもあるのかもしれない。でも大変なんですよ、テレビ出ながらネタ作るのって。ライブのお客さんの前でずっとかけていって、肌感覚じゃないけど、そこのお客さん笑わせるのとテレビって全然違うので。その感覚は持っておきたい」。

ネタを行うのは、コンビのためでもある。「やっぱおもしろいなってコンビで思われたいから。山根と一緒にずっとテレビに出られるっていうのは、ネタの時は必ず2人きりで出られるので、そういう意味でもネタはやりたいなっていう気持ちはありますよね」。

多忙を極める近年は、コロナ禍もあり、単独ライブも行っていない。「ちょっとテレビ出ながらでもいろいろやりたいけど、形はどうあれ、またやりたいなっていうのは思っていますよ。単独ライブをやるってなるとものすごい時間と労力かかるから、ネタライブで何組か集まって数本新作下ろすっていうようなライブとかやっていきたいなって思っています」。アンガールズの新ネタが見える日も近いかもしれない。【佐藤成】