シンガー・ソングライター山下達郎(70)が、TOKYO FMとJFN系で9日放送の「山下達郎のサンデー・ソングブック」(日曜午後2時)の中で、音楽プロデューサー松尾潔氏(55)との業務委託契約が、6月30日をもって双方の合意により終了したと発表した件に対し、スピーチをした。その中で、松尾氏が1日、自身のツイッターで「15年間在籍したスマイルカンパニーとのマネージメント契約が中途で終了になりました。私がメディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長に言及したのが理由」と指摘したことを踏まえ、ジャニー喜多川氏及び所属アーティストとの関係性について、自らの言葉で説明した。

今回の番組、及びスピーチは事前収録された。山下は「芸能というのは、人間が作るものである以上、人間同士のコミュニケーションが必須です。どんな業界、会社、組織でも、それは変わらないでしょう。人間同士の密な関係が構築できなければ、良い作品など生まれません」と、まず芸能、作品作り、仕事に関する自らの考え方を示した。それを前提として「そうした、数々の才能あるタレントさんを輩出した、ジャニーさんの功績に対する尊敬の念は、今も変わっていません」と訴えた。

そして「私の人生にとって一番、大切なことは、ご縁と、ご恩です。ジャニーさんの育てた数多くのタレントさんたちが、戦後の日本で、どれだけの人の心を温め、幸せにし、夢を与えてきたか…。私にとっては、すばらしいタレントさんたちやミュージシャンたちとのご縁をいただいて、時代を超えて歌い継いでもらえる作品を作ることが出来たこと、機会を与えていただいたことに、心から恩義を感じています」と続けた。

さらにいち個人、ミュージシャンとして、と定義付けた上で「私がジャニーさんへのご恩を忘れないことや、ジャニーさんのプロデューサーとしての才能を認めることと、社会的、倫理的な意味での性加害を容認することとは、全くの別問題だと考えております」と強調。「作品に罪はありませんし、タレントさんたちも同様です。繰り返しますが、私は性加害を擁護しているのではありません。アイドル達の芸事に対する、ひた向きな努力を間近で見てきた者として、彼らに敬意を持って接したいというだけなのです」と、ジャニーズ事務所所属タレントへの尊敬の念を重ねて強調した。

その上で「性加害に対する、さまざまな告発や報道が飛び交う今でも、彼らの音楽活動に対する私の気持ちに変わりはありません。私の48年のミュージシャン生活の中で、たくさんの方からいただいたご恩に報いることが出来るように、私はあくまでミュージシャンという立場から、タレントさんを応援したいと思います。彼らの才能を引き出し、良い楽曲をともに作ることこそが、私の本分であると思ってやって参りました」と改めて自身の立場を説明。「このような私の姿勢をですね、忖度(そんたく)あるいは長いものに巻かれていると、そのように解釈されるのならば、それでも構いません。きっと、そういう方には私の音楽は不要でしょう」とまで言い切った。

山下が所属するスマイルカンパニーは5日、公式サイトで、音楽プロデューサー松尾潔氏(55)との業務委託契約が、6月30日をもって双方の合意により終了したと発表した。同社は、小杉周水社長名で文書を発表。「皆さまへ 平素より大変お世話になっております。この度、スマイルカンパニーと業務提携をしておりました松尾潔氏と松尾潔事務所との業務委託契約が本年6月30日をもって双方の合意により終了しましたことをお知らせ致します」とした。

また「契約終了直後に、松尾氏がTwitterで弊社所属の山下達郎の名前にも触れてツイートを行ったことが各方面で取り上げられておりますが、今回の契約解除は、松尾氏によるこれまでの社内外での言動等に鑑み、弊社代表である私自身の判断により、松尾氏との協議の上、合意により終了することとなったものです」と、小杉社長が松尾氏の、これまでの言動を鑑みて契約を解除したものと説明。「双方の代理人弁護士による署名/捺印済みの解約合意書もございます。その他については、守秘義務の関係もあり、お答えを差し控えさせていただきます」としていた。

◆関連記事

山下達郎「松尾潔氏とは年に数回メールする関係。直接、契約終了を促していない」ラジオで言及

山下達郎「自分はいち楽曲提供者。ジャニーズ事務所の内部事情など全く、あずかり知らぬこと」

山下達郎「ジャニーズに楽曲を提供する中で、多くの優れた才能と出会い、私自身も成長」

山下達郎「男闘呼組と同じようにSMAP、嵐、キンプリの再集合実現を」竹内まりやとともに願う