多発性骨髄腫と闘い、リハビリ中の漫才師宮川花子(69)が21日、奈良県の西和警察署で、夫大助(73)長女さゆみ(45)とともに「宮川ファミリー」で、交通安全を啓発する「一日警察署長」に就き、制服姿で元気な姿を見せた。

「こないだ風呂で転んで、リハビリもあって、足、筋肉痛やねん」と言いながらも、達者な口は健在。自身は「署長」と称し、さゆみを「警部補」、大助は「巡査長ぐらいや」と紹介? し、署員らをわかせた。

花子は大阪府警出身で、当時は交通巡視員だった。西和署の山村和久署長から「自慢の口で検挙率はナンバーワンだったらしい」と紹介されたが、実際に「駐車違反取り締まりの鬼やった。熱心すぎて、覆面パトカーもレッカーしてもたこともあった」とか。ミニパトカー勤務時代に流れていたという「横断歩道の歌」を、この日は、アカペラで2度も披露した。

大阪府警出身だけに、これまでの警察行事参加も同府警が多く、「奈良(県警)は初めて。生駒へ住んで22年。やっと奈良県民になれたわ」と笑わせた。

今回、さゆみの友人が西和署におり、その縁でオファーがあったといい、花子は「今までは私が合図に従ってたけど、今日は(本職署長らが)合図で動くんはかっこええやん。気持ちよかった」と、警察出身者らしい感慨も口にした。

出発式で、大助のマイクが入らないと「素人、連れてきてすみません」。その後もマイクの不調が続くと「新しいマイク、買いましょうね。署長!」。花子節健在をアピールした。

花子は19年1月に多発性骨髄腫と診断され、療養。地元での舞台出演をはさみつつ、投薬治療やリハビリも継続してきた。昨年10月には一時、心肺停止状態に陥る危機もあったが、見事に乗り越え、今年5月には4年ぶり漫才復帰。今秋以降も名古屋などで舞台予定が控える。

「パラ芸人」として、目指すは、聖地・なんばグランド花月(NGK)での漫才復帰。「そやね、早く(NGKに)立ちたいね」と明確な目標を定める。投薬、リハビリは継続しているものの、幸いにも? 武器の口は達者なまま。大助も「今は嫁はんが思いつきでしゃべるから、ついていくんが必死や」と苦笑する。

もともと、漫才歴も先輩の大助が主導してきた「大花漫才」。大助が漫才ネタを書いてきたが、新たなステージを迎える。

花子は「NGKで漫才が生きてる限りの目標。長生きしたいですね。倒れて5年、取り返したい」と聖地での漫才復活を見すえ、歩みを進める。