本当に個人的な感想だが、音楽というエンターテインメントの魅力の1つは、「聞いた人の記憶の一部になってくれること」だと思っている。この世にあまたある楽曲の中から出会った曲が、聴衆の日常を華やげてくれたり、励ましてくれたり、それがたった数分間だけかもしれないし、もしかすると一生涯にわたり、聴く側の人間を支えて続けてくるかもしれない。

先日、今月3日から5日にかけて横浜市で行われた音楽フェス「CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2026」の初日を取材した。メイン会場となるKアリーナ横浜には=LOVE、乃木坂46、FRUITS ZIPPER、モーニング娘。‘26といったトップアイドル4組が集結。どれも豪華絢爛(けんらん)な空間だったが、個人的には乃木坂46とモーニング娘。‘26にエモさを感じた。

モーニング娘。‘26のステージでは「ザ☆ピ~ス!」「LOVEマシーン」「恋愛レボリューション21」(ともにupdated23ver.)といった懐かしの名曲をメドレーで歌唱。現役メンバーのエネルギッシュなパフォーマンスの連続に、幼少期にテレビで見ていた「モー娘。」を思い出して懐古の連続。似た思いを抱いた人は多いようで、もちろん仕事前提だが「モー娘。」のステージを食い入るように見る記者や関係者が多かったように思う。観客席も年齢、性別、推しグループ、さまざまな垣根を越えて一体となった。

記者自身は学生時代に女性アイドルグループを好み、乃木坂46のライブにも足を運んだことがある。乃木坂のライブを見るのはこの日が約8年ぶりだったが、ファンの間で“夏曲”として親しまれるライブの定番曲「ガールズルール」が流れると、季節なんて関係なく真冬でも聞いていたあの頃を思い出し、自然と気分が弾んだ。

この日のステージのラストで歌ったのは「君の名は希望」。初めて聞いた時、人が恋する様をこんなにみずみずしく描けるのかと、その歌詞とメロディーの美しさに強く衝撃を受けた。楽曲中には未来を“希望”と表現するフレーズがある。新年度や新生活が始まるタイミングで耳にすると、励まされていたことを自然思い出した。この日の帰り道も“リピート”。楽曲の持つ力は変わっていなかった。【望月千草】