宝塚歌劇団の村上浩爾社長が10日、兵庫・宝塚市の宝塚大劇場で報道陣との懇親の場に出席し、宝塚音楽学校の受験者数の低下について言及した。
23年9月に劇団所属の25歳宙(そら)組団員が急死した問題を巡り、西宮労働基準監督署(兵庫県)から是正勧告を受け、劇団、阪急阪神ホールディングス(HD)、阪急電鉄は改革を進めてきた。25年7月、劇団の風土改革の一環として、透明性の高い組織運営を行うため、「株式会社宝塚歌劇団」として新たなスタートを切った。
法人化から1年が過ぎ、村上氏は1日、ホームページ上で「事業・管理・内部監査の3部門による「3線モデル」の導入などの取り組みを通じて、改革の成果を強調。「現在、最優先で取り組むべき課題については一定のめどが立ちつつありますが、今後も歩みを止めることなく不断の改革を進めてまいる所存です」と決意表明した。
今後取り組むべき課題について聞かれると「1~2回やって継続されていないというのが1番やってはいけないこと。改善改革が特別なことではなく、日常から、時代に合わなかったり、気付いたことで可能なことはやっていきたい」と、普段から問題意識を持って取り組んでいくことが重要との認識を示した。
一方で、未来のタカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校の受験者数は、近年低下を続け、今年入学した114期生の受験者数は422人、競争倍率10・55倍と今世紀ワーストを更新した。
これについて「公演でしっかりとお見せする。(花組の)FNS歌謡祭への出演ではないですが、皆さんが目に触れるところへの訴求は従来、強くなかった。そういったことをして宝塚の魅力を高めることが、ぜひ入りたいという人につながるだろうなとは思っている」と反省。
その上で、少子化の世の流れの中で「エンターテインメントもいろんな形が出てきている。我々もアピールも必要かもしれないし、公演の魅力を高めるのが1番」と裾野を広げることの重要性を訴えた。
前出の23年の宙組の問題の影響については「それとは違うような気がしている。エンターテインメント市場の変化、あるいは少子化、学校教育も変わっている中で、やりたいことも昔と比べると増えている。そうはとらえていないです」と社会の影響が大きいとの考えを示した。



