佐藤浩市と横浜流星がダブル主演した23年の映画「春に散る」(瀬々敬久監督)や、橋本愛主演の25年「早乙女カナコの場合は」(矢崎仁司監督)などの映画音楽で知られる、作編曲家・ピアニスト・音楽プロデューサーの田中拓人さんが1日に、脳出血で急逝した。51歳だった。田中さんが音楽を手がけた「早乙女カナコの場合は」、池松壮亮主演の16年「無伴奏」(矢崎仁司監督)、19年「歩けない僕らは」(佐藤快磨監督)の公式Xが13日、相次いで訃報(ふほう)を発表した。

「無伴奏」公式Xは「音楽を担当して下さった #田中拓人 さんが8月1日に脳出血により急逝されました。享年51歳でした。『ここに音楽を入れましょう!』と提案する作曲家の方が多い中、『ここは音楽を入れない方がいいのではないか』と提案してくださる稀有な存在でした。ご冥福をお祈り致します」と感謝した。

「歩けない僕らは」公式Xは「37分のうち3ケ所しか音楽を入れていないという事実が、田中さんが役者さんのお芝居や映像の力や観客を信じていたことを物語っていると思います」とつづった。

田中さんは札幌市出身で、筑波大人間学類心理学専攻卒業後、三枝成彰事務所で多数の音楽制作プロジェクトに参加。その後、フリーランスの作曲家として映画、ドラマ、CM等の映像音楽の作曲を中心に、様々な音楽ジャンルで幅広く活動。アーティスト曲のプロデュース、アレンジも手がけた。