こんにちは。今週は、海外競馬についてお話ししたいと思います。
現在アメリカ競馬は、ニューヨーク州にあるサラトガ開催が真っただ中です。ベルモント競馬場の改修に伴い、例年よりも長い開催が行われていますが、今年の秋には改修工事が終わり、来年からは例年通り7月から9月の開催に戻ります。本来短期間の開催であるサラトガ開催ですが、アメリカのホースマンにとって非常に名誉ある開催で、種牡馬や繁殖牝馬になったときにも大きな影響を与える重要なレースが数多く行われます。
そして、先週は古馬の中距離路線の中で重要レースの1つであるG1ホイットニーステークスが行われました。歴代のホイットニーステークス勝ち馬は、有名種牡馬たちが数多く名を連ねていますが、今年の出走メンバーは「過去最高なのではないか」というほどのメンバー構成でした。なかでもドバイワールドカップでフォーエバーヤングを破り、その後も連勝を重ねて、完全に軌道に乗っているマグニチュードが1番人気に推され、その相手の筆頭には去年のBCクラシックを病気で回避したケンタッキーダービー馬ソヴリンティ、と非常に興味深い対決になりました。レース結果は、ソヴリンティがこれまでのスランプがうそのような圧勝をし、逆にマグニチュードはゲートをつまずき気味で出るなど、本来の走りとはかけ離れた惨敗となりました。フォーエバーヤングとの対戦が、BCの前哨戦になるのかそれともBCクラシックになるのかは現時点では不透明ですが、アメリカ勢の大将ソヴリンティがやっと復活したことで、アメリカの競馬ファンはフォーエバーヤングとアメリカ勢が対戦することで非常に盛り上がるとともに「今後もアメリカ競馬史に語り継がれるようなドラマチックな対戦になるのではないか」と今からワクワクしています。このようなハイレベルな戦いに、チームの人間として参加出来ることに感謝の気持ちでいっぱいです。フォーエバーヤングもソヴリンティも早期に引退して種馬としての道を歩むのではなく、現役を長く続けてくれていることで、このような盛り上がりが起こっていると思うので、現役続行を選択してくださるオーナーには感謝しかありません。世界中の名馬たちがそれぞれのペースで、長く走り続ける姿を見られるのもまた、競馬のひとつの醍醐(だいご)味だなと感じます。
最後に、今年1月のエクリプス賞授賞式で一緒に写真を撮った世界のトップ調教師同士(矢作師とビル・モット師)の対戦を楽しみにしていてください。特に、どちらもメディアの取材に対してどのように受け答えしていくのか、その様子を見るのも個人的にすごく楽しみです。
(レースホースコーディネーター)



