オールカマー(G2、芝2200メートル、25日=中山、1着馬に天皇賞・秋優先出走権)の最終追いが21日に東西トレセンで行われ、右前脚屈腱炎からのカムバックを果たしたヴェルトライゼンデ(牡5、池江)が坂路で抜群の動きを見せた。重賞連勝で、秋のG1戦線へ最高のスタートを切る。
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迫力満点の馬体が、弾むように坂路を駆け上がった。右前脚屈腱炎から見事なカムバックを果たしたヴェルトライゼンデは、助手を背に坂路、単走で追い切られた。徐々に加速する理想的なラップを刻むと、乗り手のアクションにもしっかり反応。ラスト1ハロンは11秒7と切れた。全体の4ハロン51秒1も、自己ベストに0秒3差と迫る好タイム。見守った池江師は「まだ動きがもっさりしていたので、しっかりやりました。態勢は整ったという形です」と、うなずいた。
前走の鳴尾記念は1年4カ月ぶりの休み明け。長いブランクも心配される中、レーン騎手の手綱さばきに応えて初の重賞タイトルをゲットした。「体つきもかなり変わったし、だいぶ無駄なこともしなくなった。子どもっぽさがなくなったし、レースぶりや反応も若い時より良くなってきた」。師は、心身の成長に目を細める。前走後は休養に充て、しっかりリフレッシュ。脚元の状態も問題ない。
3歳時は牡馬クラシックに皆勤出走。3冠馬コントレイルなどと、しのぎを削ってきた。思わぬ形で休養を余儀なくされたが、成長を遂げた姿に師は「いい休養になったと思う」と、あくまでも前向きに捉える。見据えるは、これまで4度の挑戦ではね返されてきたG1タイトル。「あのポテンシャルならG1でも十分、チャンスはあると思う。いい状態でG1を迎えられたら」。今回はステップレースという位置づけではあるが、悲願に向けてどんな走りを見せるか注目だ。【奥田隼人】

