瓦屋根効果で逆転Vだ! サマーマイルシリーズ最終戦の京成杯AH(G3、芝1600メートル、8日=中山)で、関屋記念2着から参戦のディオ(牡5、辻野)がサマーマイル王の座を狙う。現在はシリーズを2走して3位(9ポイント)につけ、1着条件で優勝の可能性を残す。暑熱対策で厩舎に設置中の瓦屋根の恩恵も受けつつ、初重賞とのダブルタイトル奪取を目指す。
◇ ◇ ◇
まだまだ暑さ厳しい栗東トレセンの中で、見た目にも涼しげな外見に変わりつつある厩舎がある。京成杯AHにディオを送り出す辻野厩舎だ。
辻野師に聞くと、屋根を瓦に改装中だという。「太陽の熱が下りてこないので、日中の温度は楽になりますね。レースは暑い日中にやるので、どうしてもエアコンとかだとその温度差が大きくなる。暑熱順化ですね。自然なものの中で、暑さを和らげるものがあればと思って」。瓦の下には断熱材も入れられ、2~3度は温度が下がるという。現在は工事が半分終わり、ディオは瓦屋根の下の馬房で態勢を整えている。
前走の関屋記念は2着と好走したが、1週前の段階から夏負けのような兆候があったという。「前回は少しガタッとくるところがありましたが、今は暑さを乗り越えて元気。活気もあります。過程は今回の方がいいですね」。暑さにもうまく順応しながら、仕上がりは前走以上だ。
ディオ自身はサマーマイルシリーズ3走目。現在は9ポイントで3位につけており、1着なら10ポイントを加算し、1位のトゥードジボンを1ポイント差で逆転してシリーズ王者となる。「何とか重賞を取らせてあげたいですし、いい形で秋に向かえれば理想ですね」。師は、競馬用語で“屋根”と言われる鞍上の岩田康騎手にも「勝負師なので」と信頼大。残暑厳しい中で行われるシリーズ最終戦を、瓦屋根効果でディオが“差し切る”。【奥田隼人】
■ダブル逆転を
ディオの鞍上を務めるベテラン岩田康誠騎手(50)には、ダブル逆転シリーズVがかかる。現在、自身はサマージョッキーズシリーズで2位(28ポイント)。京成杯AHを勝てば、1位松山騎手のセントウルS(ストーンリッジ)の着順次第で逆転の目を残す。今夏は函館記念と札幌記念で重賞を2勝。「勝てるところで勝てたかなと。満足感がある」と振り返る。「タイトルはついてくるものだと思っているので。ディオは前回乗って力があることは分かった。勝って締めくくることができれば」と意気込む。

