機は熟した。オープン2連勝中のウェイワードアクト(牡6、田中博)が29日、根岸S(G3、ダート1400メートル、2月1日=東京、1着馬にフェブラリーS優先出走権)へ向けた最終追い切りを美浦トレセンで行った。

ウッドをリズム重視で単走し、時計は地味だが出来は万全。同馬主、同厩舎の偉大な先輩であるレモンポップを追う6歳馬が、満を持して重賞初挑戦だ。

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これで十分だ。ウェイワードアクトが無理なく流した。ウッドでの最終追い切りで単走するのは自身初。終始ゆったりとした脚運びで6ハロン86秒2、ラスト1ハロン12秒7。いずれも同じくウッド最終追いでは自身で最も遅かった。またがった山崎助手は「思ったより仕上がりが進んで、1週前の追い切りでぐっとくるものがあったので、これ以上求めることもないかなと。望んでいた状態にすでにあるのかなと感じたので単走という形を取りました」と説明した。

負荷はかかっている。昨年末に帰厩し、2週前にはウッドで6ハロン77秒3、1週前には同80秒2と好時計をマーク。その週末は気持ちの高ぶりが目立ったが、今週に入り平常心を取り戻した。山崎助手は「馬場へ向かう馬道での歩き方がテンションとリンクしやすいですが、今日は上手に歩いて入場できました。持っているものを発揮できるような体質、中身に近づいてきています」と好感触だ。

3歳4月の未勝利戦でデビュー勝ち。無理のないローテでキャリアはまだ11戦だ。【6・3・2・0】と抜群の安定感。ようやく重賞へ駒を進めた。米国生まれ、馬主、厩舎はダートG1・6勝のレモンポップと同じ。山崎助手は「性能や気持ちの面でレモンポップに及ぶようなものは現時点では感じていないですが、走り方は近いです」と重ねる。偉大な先輩も重賞初制覇は根岸S。今後はフェブラリーS、ドバイ遠征も視野に入れる6歳馬が、初重賞で一発回答だ。【桑原幹久】