【チカラン(インドネシア)18日=岡崎悠利】アジア大会に参加している森保一監督(49)率いるU-21日本代表は今日19日、1次リーグ最終戦で首位通過をかけてU-23ベトナム代表と対戦する。1月のU-23アジア選手権(中国)で準優勝した強敵で、同大会は8強で敗れた日本にとっては成長を示すための試金石となる。

 約1時間の練習を終えた森保監督は額の汗をぬぐいながら笑顔を見せた。「今できる最善の準備はできた」。この日の練習場となった地元の学校のグラウンドは芝が荒れ放題で、セットプレーの練習をのぞいた練習は急きょ校舎の中庭で対応した。パスが不規則に跳ねる悪い環境でも、選手は時折笑顔を見せるなどストレスを乗り越えた。

 ベトナムは1月のU-23アジア選手権で準優勝と躍進し、いまやA代表を超えて国中の注目と期待が集まっている。今大会もA代表の主力をオーバーエージで招集している。森保監督は「今までの2試合になかったことも想定する。ルーズボールや球際で戦うこと、攻守の切り替えも意識に置きたい」と、守備に追われる時間も覚悟した。

 他組ではU-23韓国代表がオーバーエージにプレミアリーグのトットナムFW孫興民を起用しながらマレーシアに敗れるなど波乱も起きている。指揮官は「実力は韓国が上だと思うが、サッカーの難しさや厳しさをあらためて知った」と気を引き締めた。すでに1次リーグ突破は決めている日本だが、東京オリンピックでのメダル獲得を目指すチームにとって、消化試合は1つもない。