日本が、ワールドカップ(W杯)ロシア大会(6月14日開幕)の真っ最中に法廷でも闘う可能性が出てきた。日本代表監督を4月7日付で解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏(65)が11日までに、名誉回復を求めて日本協会を訴える意向を固め、今月中に民事訴訟を起こす準備に入った。第1回口頭弁論期日は6~7月になる見通し。大会中に前監督との係争が始まるという、異例の場外乱闘勃発の危機に直面した。

<ハリルホジッチ前監督解任の流れ>

 ▼3月23、27日 日本代表ベルギー遠征で、W杯に出場しないマリ(1-1)とウクライナ(1-2)相手に1分け1敗に終わる

 ▼下旬 日本協会の田嶋会長が選手らの聴取開始

 ▼4月3日 田嶋会長が西野委員長(当時)に、解任方針と監督就任を水面下で打診

 ▼6日 田嶋会長がパリに向けて極秘出国

 ▼7日 パリ市内のホテルに田嶋会長がハリルホジッチ氏を訪ね、W杯2カ月前での契約解除を通告

 ▼9日 田嶋会長が帰国し、解任発表。後任に西野氏が就くことも公表した

 ▼10日 ハリルホジッチ氏がフランスの自宅で「うそだ、でっち上げだ、陰謀だ」と怒る

 ▼12日 西野新監督が就任会見

 ▼21日 ハリルホジッチ氏が再来日し「私はゴミ箱に捨てられた状態」

 ▼27日 ハリルホジッチ氏が都内で会見し、解任理由について全面的に否定

 ▼29日 フランスへ帰国