W杯アジア最終予選でB組4位と出遅れている日本代表に、不安なニュースが舞い込んだ。スペイン1部マジョルカのルイス・ガルシア監督が14日(日本時間15日)、右膝を負傷中の日本代表MF久保建英(20)について、長期離脱の可能性を示唆した。最大で約2カ月、戦列を離れる見通し。同じく代表のFW大迫勇也(31=神戸)も負傷で当面の間、チームを離脱することになった。アジア最終予選は11月にアウェーで2連戦。攻撃の軸として期待される若手と主力が不在の可能性もある。

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久保建英が、しばらくピッチから、代表から、離れることになりそうだ。マジョルカのガルシア監督は、第9節レアル・ソシエダード戦を前に記者会見に出席。9月22日のレアル・マドリード戦で右膝を負傷し、10月の代表活動は不在だった久保の状態について問われると「タケは来週、地面に足をつけ始める予定だ。おおよそ聞いていた期間内だと思うが、もうしばらく欠場することになるだろう。復帰時期を正確に伝えるのは難しいが、来週から松葉づえなしで歩くことになると思う」と説明した。

ガルシア監督は続けた。「試合に出場できるようになるまでに1カ月かかるのか、1カ月半かかるのか、それとも2カ月かかるのかは分からないが、タケが松葉づえなしで歩き始めれば、おそらく復帰時期はそのくらいになるはずだ」。マジョルカの地元紙ウルティマ・オラも「タケ・クボはさらに6週間から8週間欠場する予定」と報じるなど、長期離脱は否めない。前日14日(現地時間13日)に、ガルシア監督が「すべてが予想したより遅れている」と話していたように、見通しが立たない。

最大で2カ月かかるとなれば、早くても復帰は12月中旬となる。仮に1カ月で復帰出来たとしても、W杯アジア最終予選の11月11日ベトナム戦、16日オマーン戦のアウェー2連戦の参加は、コンディション面で不安が残る。日本代表は4試合を終えて2勝2敗で、B組4位につける。得点数は4試合で「3」。これは同組最下位の数字だ。得点力が期待でき、攻撃陣にアクセントを加えられる久保の不在は、チームにとって痛手となる。早期の復帰が、望まれる。(高橋智行通信員)