昇格札幌、J1定着に来季補強費11億円に増額へ

 “所得倍増”計画でJ1定着を目指す。J2札幌野々村芳和社長(44)が昇格決定から一夜明けた21日、来季17年の経営ビジョンを固めた。Jリーグが動画配信大手パフォーム・グループ(英国)と放送権契約を結んだことによる配分金増、新規スポンサー収益増、入場収入増の3本柱で、売り上げを一気に7億円増やし26億円まで拡大させる。13年の同社長就任時の11億円から4年で2倍以上にする積極経営でクラブ強化につなげる。

 札幌がJ1で戦い続けるために、まず財政面の強化を徹底する。戦力補強をするには補強費が必要。補強費を捻出するには、それなりの収入がなければ机上の空論になってしまう。今季売り上げは19億円。野々村社長は確固たる根拠をまとめ「来季は7億円程度増やせる」と断言した。

 ◆根拠<1> Jリーグからの配分金が一気に跳ね上がる。今季、J2は約8000万円程度、J1でも約1億5000万円だったが、ここに大きな援軍が加わった。Jリーグが動画配信大手パフォーム・グループと10年2100億円超の契約を結んだ影響で、来季J1なら、約4億4000万円の配分金が入る。これだけでも昨季から3億の増収が確実だ。

 ◆根拠<2> 20日に発表された新スポンサー「エフパワー」との契約だ。1億円近い支援を受けられる方向で詰めており、同社長は「他にも仲間が増えている」と、さらに新規スポンサーが増える状況にあることを示唆した。既存スポンサーも、昇格と同時に支援額を上げるケースが多く、広告収入全体で数億円の増額が見込まれている。

 ◆根拠<3> 入場料収入は過去のデータから、J1昇格後は、J2時から約1億円の増収が堅いと分析済み。配分金、広告収入、入場料収入と3収入の増額で7億円増。同社長就任時の13年の売り上げは約11億円だったが、4年で26億円まで伸ばし、これをベースにチーム強化につなげていく。

 「増えた分は可能な限りチームに還元したい」と同社長。7億のうち5億円を補強費にあて、今季6億から11億円に増額する。新戦力は、交渉中の「タイのメッシ」ことMFチャナチップ、東京MF水沼を含む、計5人の獲得を目指す。

 同社長は「(資金力で)今季がJで30番目だとすると来季は15番目ぐらいになる」と強い口調で言う。現在、社長中心に社員総出でJ1生き残り資金獲得へ奔走中。1年で降格した08、12年の経験を糧に、経営もワンランク上へと“昇格”させる。【永野高輔】

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