J1ベガルタ仙台のMF田中渉(18=桐生第一)が、クラブ史上3人目の高卒ルーキー開幕スタメンに意欲を示した。18日、糸満市西崎陸上競技場で今キャンプ初のミニゲームに臨み、ベテランMF富田晋伍(32)とダブルボランチを組み、細かい動きを伝授された。パスセンス抜群の高卒レフティーが、歴戦の勇者たちに気後れすることなく、体を寄せるなどしてアピールした。

練習を終えた田中は「練習でアピールして(開幕スタメン入りの)チャンスをつかみたい。攻撃面では自分の持ち味を出そうと意識しましたが、守備の部分では晋伍さんからポジショニングだったり、マークの捕まえ方などを指摘され勉強になりました」と振り返った。その富田こそ、05年開幕戦でクラブ史上初の高卒ルーキー先発を果たした張本人だ。くしくも身長は同じ169センチ。富田は「ボールタッチだったり、持ち方がうまい」と評価した。

宿舎の同部屋では、桐生第一の先輩でもあるMF蜂須賀孝治(28)から「びびらないこと。弱気にならないこと」とプロでの心構えを説かれた。田中は「少しずつ慣れてきたので、びびることなくやれている」と手応えを口にした。【下田雄一】