ジュビロ磐田は1-3で浦和レッズに敗退。後半24分、MF上原力也(22)のゴールで1点を返すのがやっとだった。

今季初の連勝を狙った磐田に、いきなり暗雲が垂れこめた。0-0の前半10分。スルーパスで中央を崩されると、飛び出したGKカミンスキー(28)も阻止できず。抜け出した浦和FW興梠慎三(32)に、冷静に決められた。ゲーム主将のDF大井健太郎(35)は「ボールを保持して圧倒できれば、それが一番いいけど、今は『0』の時間を長くすることが大切」と臨んだ一戦だったが、試合序盤に先制点を失った。

ホームの声援もむなしく、悪い流れは続いた。同22分、ピッチを広く使った浦和の攻撃に対応が遅れる。最後はクロスをフリーで合わされ、追加点を許した。同32分には、致命的な3点目も献上。13日に行われた前節アウェー松本山雅FC戦で7戦ぶり勝利をつかんだが、その勢いはない。攻撃陣も躍動感を欠き、決定的なチャンスをつくれない時間が続いた。

鈴木秀人監督(44)は、後半開始からMFアダイウトン(28)を投入。「前への意識を持って、まず1点取りにいこう」と指示を送ったが、状況は大きく変わらなかった。試合前まで19試合で13得点だったチームに3点を返す力はなく、反撃はMF上原が同24分に決めた豪快ミドルの1点だけだった。

2戦ぶりの黒星で、今季11敗目となった。16位だった順位も、再びJ2自動降格圏の17位に転落した。次節は2週間後の8月3日、アウェーでベガルタ仙台と対戦。与えられた“猶予”を無駄にはできない。【前田和哉】