経営難に陥っているサガン鳥栖は、今季初の連勝を逃した。

後半10分、FWチアゴ・アウベス(27)の2戦連発で幸先よく先制した。だが、前節から鳥栖より3日短い中2日の試合となった相手にギアが上がらないまま、同18分に追いつかれて痛恨の痛み分けに終わった。

8日仙台戦は3発快勝だった勢いが持続せず、初フル出場のU-19日本代表候補MF中野伸哉(17)は「相手は中2日だったが、最後は自分たちが走り負けた。もっと強度を上げて、後半からでももっと勢いよくサッカーができたらいいと思った」と悔やんだ。

鳥栖は12日の記者会見で、20年度決算で約10億円の赤字を計上する見通しを明らかにした。また、そんな深刻な経営状況下で、同時に地元佐賀のIT企業によるユニホーム胸部分の新規スポンサー契約も発表されていた。選手は現状を見据え、感謝の気持ちを糧に奮戦したが結果に結びつかなかった。【菊川光一】