沖縄キャンプ中の北海道コンサドーレ札幌は26日、J2長崎と今季初となる練習試合(45分×2)を行い、1-2で敗れた。新加入のFW興梠慎三(35)が1本目45分間をフル出場。昨季チーム日本人最多タイの7得点を挙げたMF金子拓郎(24)は2本目の28分から途中出場した。1本目の2分にルーカス・フェルナンデス(27)が“チーム1号”となる先制弾を決めた。

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札幌の選手たちが今季初実戦に挑んだ。昨季の主力メンバーが中心となった1本目、新加入の興梠も45分間ピッチを走り続けた。ゴールこそ生まれなかったが、前線で何度も得点の機会をうかがった。試合後は「最初はまあこんなもんかなと。自分のコンディションを上げることと、連係だったりそういうのは徐々によくなると思う。1発目にしてはケガなく終えたのでよかった」と充実した表情で汗をぬぐった。

“チーム第1号”はフェルナンデスが決めた。1本目の2分、左サイドからのFW菅大輝(23)のクロスを興梠がスルー。フェルナンデスが左足でシュートを放ち先制点をもたらした。直後に大卒1年目のMF井川空(22)に頭をなでられるなど、笑顔で祝福された。

期待のアタッカーも初実戦に臨んだ。3年目の金子は2本目の28分から途中出場。得点はなかったが、ゴール前に果敢に攻め込みシュートを放つ場面もあった。「久しぶりに試合に出られて楽しかった」。昨季38試合に出場しFW小柏剛(23)と並ぶチーム日本人最多の7得点をマーク。神戸をはじめ他クラブからオファーを受けていたが、残留し今季も札幌でプレーすることを決断した。「コンサドーレでしっかりタイトルをとりたいという気持ちがある。引っ張っていく立場にならないといけない」と話した。

2月19日の開幕まで約3週間。チームは実戦機会を交えながら、キャンプで調整を重ね照準を合わせていく。興梠は「やっぱり練習と違っていろんな筋肉も使って、コンディションも試合をした方が上がっていく。徐々に上がっていくと思う」と気持ちを高ぶらせている。【山崎純一】