DF酒井高徳、FW伊藤達哉が所属するハンブルガーSVが1963年のブンデスリーガ創設以来、55年目のシーズンでクラブ史上初の2部降格が決定した。ハンブルガーSVはこれまで唯一、2部降格のないチームだった。最近5年間で4度の残留争いをしのいで踏みとどまってきたが、今季は奇跡は起きなかった。

 入れ替え戦圏の16位ウォルフスブルクに2差の17位で迎えた最終節。ボルシアMGに勝ち、ウォルフスブルクがケルンに敗れると自動降格圏から脱出する状況で、前半11分にハンドで得たPKをMFフントが左足で決め幸先良く先制。同28分にカウンターから失点して同点に追いつかれたが、後半13分に酒井高が決定機を体を張って防いだ後の同18分、伊藤のペナルティーエリア左からの折り返しをMFホルトビーが左足で流し込んで勝ち越しに成功した。同26分には退場者を出したが、2-1で逃げきり勝ち点を31と伸ばした。

 だが、ウォルフスブルクがケルンに4-1で勝利したため、ハンブルガーSVの自動降格が決定。ウォルフスブルクのリードを知ったサポーターからは同ロスタイムにスタンドから発炎筒がピッチに投げ込まれ、試合が15分中断する後味の悪い結果となった。

 酒井高、伊藤はともにフル出場した。

 主将の酒井高は「正しい言葉が見つかりません。とても悲しい日になってしまいました。勝ち点3を獲得し、絶対に諦めないということを見せることができました。それでも残留できなかったのは、残念です。また一からやり直したいと思います」とリーグ公式サイトでコメントした。