レアル・マドリードのMFルカ・モドリッチ(37)と、サウサンプトン時代に吉田麻也のチームメートだったDFデヤン・ロブレン(33=リヨン)が29日、母国クロアチアで偽証罪のために再び起訴された。

2人は数百万ドル規模の横領、脱税事件で有罪判決を受けたディナモ・ザグレブの元監督との金銭取引について、虚偽の証言をしたという。

ディナモ・ザグレブの指揮官だったズドラブコ・マミッチ氏は08年にモドリッチをトットナムへ、10年にはロブレンをリヨンへ移籍させ、違法な利益を得たとされ、それら数件で有罪判決を受けた。マミッチ氏は懲役6年半を言い渡されたが、判決が出る前にボスニアに逃亡した。

モドリッチとロブレンはすでに偽証罪と、海外クラブへ移籍した際に税金の申告を行っていなかったことで罪に問われていた。

しかし、クロアチアの裁判所は、クロアチアが決勝に進出し、フランスに敗れた18年ワールドカップ(W杯)ロシア大会の前に、2人に対するこれらの告発を取り下げていた。モドリッチはこの大会で最優秀選手に選出された。

クロアチアの裁判所は当時、バロンドールを受賞し、18年の欧州サッカー連盟(UEFA)年間最優秀選手にも輝いたモドリッチと、ロブレンが偽証罪を犯したという十分な証拠がないという判決を下した。

しかし、クロアチアの検察当局は29日、モドリッチとロブレンが最初の裁判で虚偽の証言をしたという十分な証拠があると発表した。

マミッチ氏は、若き日のモドリッチやロブレンを含むディナモ・ザグレブの育成年代の選手たちと個人的な契約を結び、彼らがトップチームと契約したあかつきには、契約金や年俸の一部などを受け取っていたという。同氏は、モドリッチとロブレンからもらったとされるお金の一部は受け取っておらず、両者は共犯者だと主張。「我々はお金を分配する約束を交わした。彼(モドリッチ)がお金を(銀行から)引き出し、一部を私に渡した」「歴史上、1ペニーたりとも税金を払った選手はいない」などと話しているという。

虚偽証言で有罪となれば、両選手は6カ月から5年の禁錮刑に処される。裁判の日程は決まっていない。