昨年のアジア大会覇者・谷井孝行(32=自衛隊)が、日本競歩史上、世界大会初のメダルとなる銅メダルを獲得した。同時に日本人最上位の8位以内選手に与えられる、来年のリオデジャネイロ五輪の代表切符を獲得した。

 優勝はマテイ・トス(スロバキア)で3時間40分32秒。2位はオーストラリアのタレントで3時間42分17秒。谷井は3時間42分55秒だった。

 荒井広宙(27=自衛隊)も3時間43分44秒で、谷井に続き4位入賞を果たした。

 谷井は世界選手権6度目の出場で、これまで9位が2回と入賞にいま1歩、届かなかった。入賞を一気に飛び越えメダル獲得の快挙となった谷井は「いままで支えてくれた方々に感謝します。これまでメダルを取りたいと言い続けて、達成できてうれしい」と喜びのコメント。43キロ付近で荒井が追いつき、2人で3位だったヒファーナン(アイルランド)を追歩。互いの力でヒファーナンを抜き、メダル圏内に突入したことに「途中きつかったけど荒井が追いついて(一緒に)レースを進めてくれたおかげです」と後輩に感謝した。

 荒井も「チームジャパンとして谷井さんのメダルはうれしい。自分も自己最高順位。1つ段階をクリアできました」と納得顔で話した。

 日本記録保持者の山崎勇喜(31=自衛隊)は4時間3分54秒で34位。「この大会に向けて準備はしてきたので、悔しい。恥ずかしい結果になった。技術も体力も全然なかった」と悔しそうに話した。