五輪の金メダル4個を獲得した北島康介(33=日本コカ・コーラ)が男子200メートル平泳ぎ決勝で2分9秒96、5位に終わり、リオデジャネイロ五輪の出場権を逃した。

 レース後、北島はスタンドからの惜しみない拍手を浴びながら、ゆっくりと水から上がった。「10年前は、こんなにも高いレベルになるとは、予想できなかった。その中でここまでやらせてもらって、後輩への感謝の気持ちがありました」と一礼し、プールサイドを後にした。

 取材エリアでは、涙で言葉を詰まらせながら、質問に答えた。「試合前は強気なことも言って、今思うと恥ずかしくも思いますけど、そこまで自信を取り戻せたことは本当によかった。自分にお疲れ様と言いたい。真剣勝負の中で、力を出し切れた」。周辺では多くの関係者が、目を潤ませながらやりとりを見守っていた。