フィギュアスケートの世界選手権男子で初の表彰台となる2位に入った宇野昌磨(19=中京大)が「無敵プログラム」で、平昌五輪の頂点に挑む。4日、開催地フィンランド・ヘルシンキから成田空港に帰国。今後は4回転半になるアクセルをのぞく4回転ジャンプでは最も高難度のルッツに挑む考えを明かした。ルッツを習得すれば、フリップ、ループを含めた基礎点の高い3つの4回転ジャンプが、世界で唯一そろい、最強の武器になる。
宇野はエース羽生に2・28点差に迫った2位にも満足はしない。来年の平昌五輪金メダル候補に浮上した19歳。凱旋(がいせん)帰国も「まだ上がある。もっと上を目指して取り組んでいきたい」と、貪欲な姿勢を貫いた。勝負の五輪シーズン。4回転半をのぞいて最も難度の高い4回転ルッツに挑む考えだ。
成功への目算は立つ。世界選手権男子フリーの翌日。エキシビション前の練習で試した。「ルッツは力が入る。ループ、トーループ、フリップのように、しっくりくる感じがある」と手応えをつかんだ。この1年でフリップとループの4回転ジャンプをものにした実績がある。才能と若さの勢いも後押しになる。
基礎点が13・6点と最も高いルッツを習得すれば、フリップ(12・3点)ループ(12・0点)と、難度の高い4回転ジャンプが3つそろうことになる。今回優勝した羽生、3位の金(中国)フリーで6本の4回転にトライしたチェン(米国)ら、世界のトップにはないプログラムができあがる。
今大会は6位までが290点以上の高レベルな争いだった。その中で羽生に僅差の2位に入った意義は大きい。背中を追い掛けてきた羽生について「現時点では目標であることに変わりない」と言った上で、こう続けた。「勝てないより負けたくない、勝ちたいとも少し考える」。4回転ジャンプでは最も基礎点の高いルッツを習得すれば、先輩超えも見えてくる。【田口潤】


