世界選手権女子シングルス金メダリストの奥原希望(22=日本ユニシス)が、あらためて「絶対女王」になることを宣言した。

 30日、さいたま市内で行われた世界選手権優勝祝賀会に出席。「まだ絶対女王になれていない。勝って騒がれているので満足していない。“勝って当然、負けたらどうしたんだろう”と言われるよう、実力ナンバーワンと認められたい」と高みを見据えた。

 地元開催で確実に金メダルを取るため、3年後の東京五輪は世界ランク1位で臨むことが目標。「ホームで観客と一緒に、君が代を歌えたらいい」と、今年の世界選手権の再現を誓った。

 前週ジャパン・オープン準決勝で、右膝負傷のため、世界選手権決勝で撃破したリオ五輪金メダルのカロリナ・マリン(スペイン)戦を棄権。涙を流して悔しがったが「治療とリハビリで順調に回復している」と、両ひざ、肩のケガを乗り越えた世界女王は鉄人ぶりを強調した。今後は予定通り、18日開幕のスーパーシリーズ、デンマーク・オープンから実戦復帰する。

 この日は出身地の長野県大町市から特別栄誉賞、母校大宮東高のあるさいたま市から市長特別賞を受賞した。祝賀会には両親、きょうだいと家族も出席。父圭永さん(58)からは、世界選手権決勝で1時間50分の激闘を制したことに「あの場面で、あれだけの粘り。気持ちの強さに、親バカかもしれないが感動した」と祝福されていた。