早大がライバル慶大を圧倒して、定期戦では同校最多タイの4連勝を飾った。

 FGで先制し、第2QにRB元山のランでTD。さらにFGを追加したが、慶大にパスでTDを許し、前半は13-7で折り返した。後半はQB柴崎からWRブレナンへのTDパスに、DB高橋がインターセプトから56ヤードのリターンTDで突き放した。さらに1TD、1FG加え、37-7で快勝。早大は通算成績を26勝39敗1分けとした。

 早大は昨季からメンバーが大きく変わる中で、今季も堅い守備が光った。先制後にゴール前に攻め込まれたが、LB池田がインターセプトでピンチをしのいだ。後半は高橋のTDで勝負を決め、さらにDB高岡、LB杉田に最後のプレーでDB一光と5インターセプト。弱点ともいわれたパス守備で慶大を封じ込んでみせた。

 高橋は昨春に右腕を骨折して、秋はまったく出番はなかった。早大MVPを獲得と、今季初戦で初の先発に抜てきに応えた。

 「ちょっと狙ってたけど、TDできるとは。早大学院ではLBからDBになり、まだ不安はあるが、初の先発よりも試合でられただけでもうれしい。楽しかった」と笑みがこぼれた。

 攻撃では3年の新エースQB柴崎が、後半に2TDパスをマークした。前半はランでの1TDと不発に「まだまだ。60点。前半はなかなかTDできなかった。立ち上がりですね」と反省する。7月の世界大学選手権では日本代表に選ばれた。「トライアウトからすごい刺激になった。何でも吸収して、日本一へつなげたい」と意欲を示した。

 昨季は日大に完敗して、初の関東3連覇を逃した。2年目となる高岡監督は「この程度で満足しているようでは。勝ったことはよかったがこれから」と話した。

 DL斉川主将も「慶大は多くのメンバーも代わって、秋は違うチームになるはず。警戒感の方が強い。もっと成長していかないといけない」。ライバル相手に快勝で今季初戦を勝ったが、上を見上げて気を引き締めていた。【河合香】