世界ランキング48位日本が、同51位チュニジアに76-78で敗れた。エース八村はメンバー外で、日本バスケット史上最多の観衆1万8377人が見守る中、渡辺、ファジーカスに期待が集まった。

第1クオーター(Q)は、ちぐはぐな立ち上がりだった。チュニジアに0-5とリードされる。渡辺の3Pシュートで5-5に追いついたが、その後も相手に主導権を握られた。8分すぎには渡辺がターンオーバーから両手でダンクを狙ったが、ボールをリングに当てるミス。14-24と10点差をつけられた。

第2Qは「アカツキファイブ」が追い上げを見せた。一進一退の攻防だったが、終了間際に渡辺が2ポイント、さらに竹内公がフリースローを2本決めて、5点差に迫ってハーフタイムに入った。

エース八村塁は、篠山竜青とともにベンチ入りメンバー12人から外れた。日本バスケットボール協会は公式ツイッターで「チーム状況とコンディション不良により、以下の2選手が欠場となります」と説明。八村は22日アルゼンチン戦で30分41秒、24日ドイツ戦は30分52秒と、ともに両軍最多となるプレー。得点もチーム最多をマークして獅子奮迅の活躍を見せていたが、強化試合3試合のラストは、W杯(8月31日開幕、中国)をにらんで「お役御免」となった様子。上下黒のウエアに身を包んで、ベンチメンバーと並んで座り、戦況を見守った。

第3Qは、チュニジアが引き離しにかかった。3Pシュートや攻撃時のリバウンドで強さを見せた。竹内譲のシュートをセンターがブロックするなど攻守で日本を上回った。馬場がパスカットからダンクを決めるなど観客を湧かせたが、11点差とリードを広げられて、最終Qに入った。

最終の第4Qは、竹内譲、馬場が連続で3Pシュートを決めて、追い上げた。残り5分を切って、渡辺のシュートで66-66として11点差を追いついて同点。さらに竹内譲のゴールで68-66。ついに逆転して、ベンチの八村も立ち上がって両手を上下に動かして、大興奮の観客をさらにあおった。チュニジアの反撃を受けて、残り9秒7で2点差をつけられたが、渡辺が相手のファウルを誘って、フリースローを2本獲得。2本とも決めて76-76とした。劣勢だった試合で、驚異の粘りを見せた。しかし最後は残り5秒9からチュニジアに勝ち越しのゴールを決められて敗れた。

日本は、これでW杯前の強化試合を終えた。同5位アルゼンチンに93-108、同22位ドイツには86-83と金星をゲット。最後はチュニジアに敗れて通算2勝3敗だった。