【ノーウッド(米国)21日=阿部健吾】22年4大陸選手権3位でシニア本格参戦1年目の三浦佳生(かお、17=オリエンタルバイオ/目黒日大高)が首位に立った。2本の4回転ジャンプを決め、自己ベストの94.96点。4位発進の史上初のクワッドアクセル(4回転半)成功者、イリア・マリニン(米国)を上回った。三宅星南(関大)は77.87点で6位、島田高志郎(木下グループ)は62.54点で12位だった。

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演技を終えて約40分。三浦は試合を映すテレビ画面を見つめていた。最終滑走の車俊煥(韓国)が2位で、SP首位が決まると、「やっばい!」。現実が信じられないように、「恐ろしいことになった…」と半ばぼうぜん。「明日(フリー)の不安がやばいっす!」と後ろ向きなつぶやきが続いたが、最後には「ま、まあ、良い経験だな」と自分に言い聞かせた。シニア初年度。チャレンジャーを胸に刻む新鋭らしく、奮い立たせた。

演技直前も、自らにカツを入れていた。「眠気みたいな感じがあった」とトイレで顔に水をかけ、両手でほおをビンタ。「よしっ!」。気合注入で立ったリンクでは「頑張れ!」の声が聞こえた。国内と違い、声援が飛ぶ中での日本語。「久々でうれしかった」と高ぶった。

冒頭の4回転サルコー-3回転トーループを余裕を持って決めると、一気に会場を引き込んだ。後半の4回転トーループでも3点以上の加点を集めた。東京選手権に続くタイムオーバーで1点の減点を受け「もったいない」と猛省したが、それまでの2分51秒の演技は、もっと見たいと観客に思わせるものだった。

「勝ちにいく」。シニア初年度に遠慮はない。ジュニアだった昨季、NHK杯と全日本選手権では最終グループで滑り、4大陸選手権で銅。結果を自信に変えている。「やってやるぞ!」と血気盛んだ。日本出発1日前に負った右足首の捻挫を抱えるが、「気合で押し切る」とフリーではループ含め4本の4回転を投入する予定。「やっばい」不安も消し飛ばす。

○…9月の国際大会で初の4回転半に成功したマリニンは、ジャンプの転倒が響き4位と出遅れた。米国の次期エースとして注目度は増す一方。この日も大歓声を浴び、会場には「4A」のボードを掲げたファンも。4回転は冒頭のルッツは決めたが、トーループで転倒した。シニア最初のGPが母国開催で、「普段の試合とは違ったかも。たくさんの応援には本当に感謝してますし、興奮しました」と振り返った。