アーチェリーの2023年ナショナルチーム選考会の公式練習が4日、東京・夢の島公園アーチェリー場で行われ、10月31日に60歳の誕生日を迎えた五輪2大会メダリストの山本博(日体大教)が“赤い還暦ウエア”で、ナショナルチーム復帰に気合を込めた。

24年パリ五輪の日本代表メンバー(3人)入りするには、来年のナショナルチーム(16人)に入ることが前提条件。60歳で臨む最初の試合が五輪代表への生き残りをかけた大一番。「不安が強いけど、今、重要なのはいい試合をすること。同世代の人たちに応援してもらえるようにパリへ道をつなげたい」と、山本は静かな闘志を燃やした。

2週間前の全日本選手権で予選を23位で通過。決勝ラウンドに進出した32人に残り、3年ぶりにナショナルチーム選考会の出場権を獲得した。来年のナショナルチームメンバーは選考会の上位16人で、現時点で山本は当落線上。「この2週間で弓の重さを調整しました。1度200グラム重くしましたが、最終的に100グラム増まで戻しました。調子はいい」と、ベテランらしいこだわりの調整で準備してきた。

五輪は初出場の84年ロサンゼルス大会で銅、20年後のアテネ大会で銀メダルを獲得。09年には世界選手権で銅メダルを獲得した。しかし、その後、50代に突入してからは右肩を手術するなど大きな故障が続き、ナショナルチームからも遠ざかっているだけに「50代が納得いかなかったので、60歳という節目をきっかけに、新たなスタートを切りたい」。

5日に上位24人に絞られ、6日にナショナルチームメンバー16人が決まる。

【首藤正徳】