ショートプログラム(SP)首位の三浦佳生(かお、17=オリエンタルバイオ/目黒日大高)が世代の頂点にも立った。2月にシニアの4大陸選手権を史上最年少の17歳8カ月で制した新鋭が、フリーもトップの179・63点。合計264・74点で15年の宇野昌磨以来、日本男子8年ぶり6人目の金メダルに輝いた。3位には、ジュニアグランプリ(GP)ファイナル銅メダルの吉岡希(19=法大)が入った。

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表彰式へ向かう三浦が3回転半を跳んだ。氷上に設けられた表彰台に乗る前。「前代未聞」とファンも騒ぐ演技直後の超異例のパフォーマンス。それだけ余裕があった。シニアの4大陸王者は2位に44点超の差をつけた。高橋大輔、羽生結弦、宇野ら日本が誇る歴代優勝者に名を連ねた。「結果を残してきた選手たちが通ってきた道の1つ。僕も名を刻めてすごくうれしい」と喜んだ。

V演技は3回転半からの3連続ジャンプで開始。続く4回転トーループが乱れて2連続にし損ねたが、基礎点が1・1倍になる後半に4回転-3回転トーループとして挽回。出来栄え点も含め17・78点を稼ぎ、4回転サルコーも成功した。

昨年の同大会は左太もも肉離れもあって13位に沈んだが、リベンジを決めた。ジュニアはSPで4回転が跳べず、フリーもステップがないため30秒、シニアより短い。その“違い”を2月の4大陸(米コロラドスプリングズ)から帰国して2週間で調律。「時差ぼけの中、全く違うプログラムを練習した。今どの国にいるか分からなかった。ジュニア、嫌いです」と笑わせながらも完全優勝した。

シニアの4大陸と世界ジュニアの同一シーズン2冠は、4大陸と同格の欧州選手権と世界ジュニアを制した95年イリア・クーリック(ロシア)以来28年ぶりの快挙。さらに、前日に女子を制した島田麻央とのアベックVは、日本勢では10年の羽生、村上佳菜子以来13年ぶり。新時代の到来を予感させた。「チャンピオン三浦、頑張ります」と約束していた2日後に有言実行の“2階級”王者に。しかし「ここがゴールじゃない。来季は世界選手権に出たいし、もっと頑張りたい」と次の戴冠に目を向けた。【木下淳】

◆三浦佳生(みうら・かお) 2005年(平17)6月8日、東京都生まれ。ノービス、ジュニアともに日本一。シニア本格参戦の今季はGPシリーズ2位2回でファイナルは5位。野球ファンでソフトバンク牧原大成のWBC追加招集に歓喜。新横浜拠点。168センチ。