ラグビーの欧州6カ国対抗「シックスネーションズ」は2日(日本時間3日)、世界ランク4位フランスと同2位アイルランドの一戦で開幕する。

開幕を前に、日本代表ヘッドコーチ(HC)に就任したエディー・ジョーンズ氏(64)が、全15試合を生中継と配信するWOWOWに展望を語った。

今大会は23年W杯フランス大会を終え、欧州の強豪6チームが新たなスタートを切る舞台となる。ジョーンズ氏は22年末まで、この「シックスネーションズ」に参戦するイングランド代表を指揮。指揮官を退いた後の同代表は、スティーブ・ボースウィック監督の元、W杯フランス大会で3位に入った。

だが、ジョーンズ氏は「(イングランド代表に)安定感があるのかどうか、今は確信が持てません」と率直な感想を明かした。その理由を「キャプテンだったオーウェン・ファレル、(フランカーの)コートニー・ローズがプレーしないからです。彼らは極めて影響力のある強力なリーダーでした。同時に、誰をSOとして選ぶかという問題もあります」と説明した。

ジョーンズ氏は、自身の同代表監督時に起用した24歳のマーカス・スミス、W杯フランス大会でもファレル不在時にキックで存在感を示したジョージ・フォードの名を挙げ「(スミスで)アタック志向のチームにするのか、(ジョージで)これまでのようにキッキングゲームを展開するのか。(監督の)スティーブはその決断をし、チーム内を変えていく必要があります。イングランドが短期間でチームをどう立て直すか、それがシックスネーションズの結果に影響を及ぼすでしょう」と冷静に分析した。

ジョーンズ氏による他チームの分析は以下の通り。

◇アイルランド

「(現役引退した)ジョナサン・セクストン不在の今、彼らがどう適応するのか。ただスコッドの大半がレンスター(ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ)でプレーしており、日々一緒にトレーニングを重ねているという利点がある。今後重要になるキーマンはCTBギャリー・リングローズ、フランカーのジョシュ・バンダーフリアー。2人ともまだ若く、強くて影響力のある選手。彼らが活躍し、セクストンの穴を埋めるだけのリーダーシップを取れるかどうか」

◇フランス

「特別な選手であるSHアントワーヌ・デュポンがプレーするかどうか、それがチームに大きく影響する。フランスは歴史的に見てもハーフBKとフッカーがリードしているチーム。フッカーのジュリアン・マルシャンはW杯で早々と負傷離脱したが、彼が代表に復帰すればチームに大きな影響を与えるだろう」

◇ウェールズ

「ガットランドHCはシックスネーションズの中で最も経験が豊富なコーチ。彼が以前から長年続けてきたやり方を、大きく変えるとは思えない。最も安定したチームと言えるかもしれない。鍵を握るのはアーロン・ウェーンライト。NO8としては足が速く、大柄で、ゲームの読みが優れた、23年W杯でもウェールズにとって極めて重要な選手になった」

◇スコットランド

「彼らは常に危険な存在。SOフィン・ラッセルはこれまでもいいプレーをし、今、まさに絶頂期を迎えていると思う。きっとシックスネーションズで優勝してキャリアを終えたいと思っている。もしかしたら今回は、彼にとっていいチャンスになるかもしれない」

◇イタリア

「アルゼンチンの元司令塔で(フランスの)トップ14スタッド・フランセで長くコーチを務めたゴンサロ・ケサダが新指揮官。彼はイタリアのチームに対し、より実用的なキッキングゲームをさせるだろう。スコッドの多くがベネトン(ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ)に所属していることも利点。今のベネトンはとてもいい結果を出していて、自信にあふれている。イタリアはサプライズを起こすかもしれない。キャプテンを務めてきたフランカーのミケーレ・ラマロはまだ若く、素晴らしい選手だと思う」

◆WOWOWは、ラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」の全15試合を生中継と配信する。