“会いに行けるレジェンド”になる。女子ソフトボール「JDリーグ」で昨季準優勝ビックカメラ高崎の上野由岐子(41)が2日、24季目のシーズンで全29試合登板を目標に掲げた。開幕のデンソー戦(12日、愛知・デンソーBPスタジアム)を前に、都内で開幕記者会見に出席。今季はクローザーの見込みで「お客さんに毎試合投げる姿を見せたい」と誓った。ソフトボールは28年ロサンゼルス五輪の実施競技に復帰。大ベテランは衰えを見せない。

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後輩に囲まれた全16チームの会見を終え、上野が発した言葉には魂が宿っていた。準優勝の昨季は中継ぎを主戦場に、20試合登板で防御率0・88。衰え知らずの41歳は「毎試合投げる姿を見せられるように、全試合登板ができるように調整したい。(1試合)1イニングでもいいから、いつか全試合投げてみたい」と笑った。

絶対的守護神の地位が定まれば、2季ぶり女王が近づく。リーグ通算で他の追随を許さない242勝、2360奪三振。投手陣はともに21年東京五輪金メダルをつかんだ藤田倭(33)らを擁し「私の前に誰が投げているのか。それに応じて投球を変えられるのも持ち味の1つ。『上野は使いやすいな』と思ってもらえるのが一番」と引き出しをフル活用する。昨季は東地区優勝も、西地区を制したトヨタにダイヤモンドシリーズで敗れた。充実したオフのトレーニングで、11月まで投げ続ける準備はできた。

4年後には五輪にソフトボールが帰ってくる。04年アテネ銅、08年北京金、21年東京金のレジェンドは「五輪を意識することは、今の段階ではない。今季をどう戦い抜くか。それが2年、3年続いて、五輪という舞台が見えてくる」と見据えた。待ちわびたシーズンがやってくる。【松本航】

 

○…2連覇を狙うトヨタの後藤希友は、エースの自覚をにじませた。先月は日本代表沖縄合宿に参加。投手陣に上野は不在で「残り4年を見据えて、自分が日本を引っ張っていく存在にならないといけない」と気を引き締めた。昨季は西地区で2年連続となるMVP、最多勝利(14勝)、最優秀防御率(0・83)などタイトルを独占したが「他の15チームが私たちを倒しにくる。チャレンジャーとして2連覇したい」と誓った。