新潟県警察の星野太駆(25)と丸山晃志(25)が、29日に行われる全日本柔道選手権(日本武道館)に出場する。

3月3日の北信越予選(長野)で優勝した星野は2年連続、2位丸山は初出場。全日本出場枠2の北信越地区から、県勢の独占出場は初の快挙だ。15日から19日までは関東に遠征し警視庁、専修大、東海大で本番への総仕上げ。帰郷してからも新潟食農大へ出稽古し、調整も着々だ。

やることはやった。2回戦から登場する星野は、対戦が濃厚な原沢久喜(31)の柔道を動画で徹底分析した。東京五輪代表で全日本選手権2度優勝の強敵だが「夢に出てくるほど研究した」と勝利へのプランは頭に入っている。丸山は引き手とつり手をつかんで仕掛ける正統派の柔道を貫く。

星野はサイズ30センチの足から繰り出す足払いが武器。大外刈りも強烈だ。丸山は足技で崩してからの内股を持ち味にしている。星野が1学年上の先輩後輩同士は、柔道のルーツも同じ。小学生時代に通っていた道場は、東京五輪代表の向翔一郎(28)を輩出した鳳雛塾だ。新潟県警の熊倉匠監督(51)は「星野も、丸山も対応力がある。苦手なタイプが少ない」と、共通の長所に対し期待していた。