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  現代医学が明かす漢方の威力
 

【第80回】

がん殺す効果には影響せず

現代医学が明かす漢方の威力

抗がん剤の副作用(3)

 星薬科大の杉山清教授の実験では、漢方薬を併用するとシスプラチンという抗がん剤の副作用が強く抑えられることが分かった。そこで、次にシスプラチンの抗がん剤としての作用に影響がないかどうかを調べた。いくら副作用が減っても、がんを殺す効果まで落ちたのでは何にもならないからだ。

 漢方薬の場合、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などの補薬は、むしろ抗がん剤の効果を増強するという結果だった。これに対して水の流れを良くする利水薬は、やや効果を弱めるという結果だった。このことから、杉山教授は「同じ漢方薬でも、気・血・水を補う補薬と利水薬では、違う働きでシスプラチンの毒性を軽減していると考えられます」と語っている。

 ところが、ここで驚くべき発見があった。西洋医学ではシスプラチンの腎臓に対する毒性を軽減するために利尿剤が使われる。実験では、この利尿剤が一番強くシスプラチンの抗腫瘍(しゅよう)効果、つまりがんを殺す能力を低下させていたのである。利尿剤は腎臓に対する毒性も軽減するが、がんを殺す力も低下させていたのだ。

 もちろん、これはネズミでの実験結果で、人間にもそのまま通用するかどうかは分からない。しかし、がん治療を考えるとかなり重大な発見といえそうだ。

 こうしたさまざまな実験から、腎臓に対する毒性を一番強く抑え、血液の障害も軽減し、さらにシスプラチンのがんに対する作用を弱めないという点で、杉山教授が候補の漢方薬から選んだのが十全大補湯だったのである。

 十全大補湯は、10種類の生薬からなる漢方薬で、病後の体力低下や疲労倦怠(けんたい)感、食欲不振、貧血などによく使われている。杉山教授によると、「補薬の王様」だそうだ。以後、研究は十全大補湯に絞って進められていった。その中で、十全大補湯は、シスプラチンを投与する前、あるいは同時に服用すると副作用を抑えるが、投与後にのんでもほとんど効果はないことなどが解明されていった。

【ジャーナリスト 祢津加奈子】

シスプラチンの投与量

 実験では、人間でがん治療に使われるシスプラチンの最大量に匹敵する量がネズミに投与された。この量では27日目に生存していたのは6割。十全大補湯を併用すると27日目は全例生存。1・5倍に増やしても全部生きていた。
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