冨田せな(22=アルビレックス新潟)が88・25で銅メダルを獲得した。初出場した2018年平昌五輪の8位から大きく飛躍し、この種目で日本人初の表彰台となった。

予選を5位で通過したせなは、1回目に86・00、2回目に88・25と得点を上げた。3回目は金メダルへ逆転を狙って最初のトリックで大技を出したが転倒した。

せなは「(日本人初メダルに)びっくりしています。1本目、2本目で確実に決められたので、3本目は違ったルーティングで見せられたらとチャレンジしました」。目には涙がにじみ「たくさんの人に支えてもらったので、感謝の気持ちを伝えたいです」と話した。

W杯の表彰台にはこれまで7回立っている。そのW杯を制した経験はないものの、今年1月のXゲームで優勝。初めて頂点に立った勢いそのままに、2度目の五輪で鮮やかなパフォーマンスを示した。得意技の「フロント1800」の安定感、高さ、回転中にボードをつかむグラブの時間の長さは、他の誰よりも優れている。この日も安定した演技を披露した。

金メダルは1回目に94・00をマークしたクロイ・キム(米国)で、平昌五輪に続く連覇となった。せなの妹の冨田るき(チームJWSC)は80・50で5位、予選2位で17歳の小野光希(バートン)は71・50で9位だった。