女子200メートル(視覚障害T13)で佐々木真菜(19=東邦銀行)が26秒60の日本新記録をマークした。5月の大分パラで自らが記録した26秒71を0秒11更新。今年に入って400メートルでも日本新、アジア新記録を連発しており、世界選手権(14日開幕、ロンドン)でも上位入賞の期待が高まってきた。

 「今日はとてもコンディションが良かったので、記録が出る感じがしていました」。レース直後の佐々木が笑顔で息をはずませた。スタート直後にトップスピードに乗り、ホームストレートでも勢いは衰えない。ゴールまでリズミカルで安定したフォームで走り抜けて自らの記録を塗り替えた。

 走れば記録が出る。大分パラでは200、400メートルと2つの日本新。6月の日本選手権では400メートルで1分0秒19のアジア新記録を刻んだ。社会人2年目で東邦銀行では健常者と一緒に練習を積み、渡辺真弓コーチからスタートとコーナーを抜ける時の腕の振りについてアドバイスを受けている。「スタートでは両腕により重心をかけること。腕は低く、リズミカルに振ることを心掛けています」と好調の要因を説明した。

 初出場の世界選手権でも快走が見られるのか。伸び盛りの19歳は「とても緊張しています。でも、しっかり自分の走りをして入賞を狙いたいです」と力強く言った。ロンドンでは200メートルで26秒台前半、400メートルで59秒台の走りを目指している。【小堀泰男】