世界ランキング7位の古川佳奈美(22=博多卓球ク)が、準決勝で同1位エレーナ・プロコフェバ(ロシア)にフルゲームの2-3(8-11、11-6、6-11、12-10、1-11)で惜敗も銅メダルを手にした。

古川のほおを流れる汗がキラキラと輝いていた。「成長できたと思います。コーチにもいいゲームだったと褒められました」。先輩でライバルの伊藤槙紀(34=ひなり)も準決勝で敗れ、日本人決勝対決も、優勝も夢に終わったら、手にした自信は大きかった。

カットマンのプロコフェバからは、これまでの対戦で1ゲームも奪ったことがなく、一方的な内容ばかりだった。この日も第1ゲームはフォアのミスが目立って失ったが、そこから立て直した。バックハンドのカットサーブを相手のフォアに集め、ラリーでは相手のバックを徹底して攻めた。弱点を突いてイージー回転のボールを呼び込んで互角の戦い。特に第4ゲームは6-10の相手マッチポイントから6連続得点で逆転した。

「反省点は最後に集中力が切れてしまったこと」と最終ゲームを反省した古川だが、敗れても実力アップを証明。右シェークハンドの攻撃的スタイルで昨年10月の世界選手権(スロベニア)では銅メダルを獲得している。20年東京パラリンピックのスター候補は「これから(世界ランク)上位の選手をみんな倒したい」と力強かった。【小堀泰男】