ママさんハードラーに吉報だ。女子100メートル障害の日本記録保持者、寺田明日香(31=ジャパンクリエイト)が悲願の五輪切符をつかんだ。参加標準記録(12秒84)はあと0秒03届かなかったが、世界ランキングによる追加で代表入りを果たした。「五輪では予選だけじゃなくて準決勝、決勝と3本走って、日本人で1人しかいないファイナリストになりたい」と意気込んだ。

13年に一度は現役を引退。結婚、出産、7人制ラグビー挑戦を経験し、19年に陸上に復帰してから日本記録を更新した。6月の日本選手権では11年ぶりに優勝し、日本のトップを突っ走る。

「子どものころからずっと夢見ていた五輪。なかなか行けず、もう行けることはないのかなと思っていた」と振り返ったが、ついに五輪舞台に立つ。長女果緒ちゃん(6)を見つめながら、「ママが国立競技場で走っている姿を少しでも覚えていてくれるといいな」と話していた。

◆寺田明日香(てらだ・あすか)1990年(平2)1月14日、札幌市生まれ。北海道・恵庭北高では高校総体3連覇。09年と19年に世界選手権出場。13年に1度現役を引退し、16年12月の日本ラグビー協会のトライアウトに合格し17年1月から日本代表練習生。18年12月に陸上界に復帰。19年9月、女子100メートル障害で12秒97の日本記録を樹立。21年4月には自らの日本記録0秒01更新する12秒96をマーク。168センチ。

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