東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)国際パラリンピック委員会(IPC)が3日、都内とオンラインで合同会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大予防の規則をまとめた「プレーブック(ルールブック)」の初版を公表した。

会見では、海外からの観客についても質問が出た。IOCジョン・コーツ調整委員長が先月末、地元オーストラリアのテレビ局に対し「(会場に)外国人の観客はいないかもしれない」と日本人に限定する可能性に言及したことについて、スイス・ローザンヌからリモート参加したクリストフ・デュビ五輪統括部長が対応。「私としてお答えできるのは、観客の皆さんは世界全体から、ある一時期に集まってもらうというのが本来の五輪ですが、安全な大会は譲れませんので。現時点では最終決定はしていませんが、春には何らかの決定をしたい。観客の人数、各スタジアムごとの規模、海外からの観客について春には決定する必要があると思っておりますが、もう少し検討の時間をいただきたい」と答えた。

また、新型コロナウイルス感染拡大下の行動規範を示したプレーブックについて、更新予定と最終的な決定時期を聞かれると「まさに、非常に難しい方程式の中心的なもの。最も困難な決断」と答えた。その上で「いつ判断を下すのか。デッドラインはこれから先の話。先ほども観客に対する質問がありましたけど、観客が国内だけになるのか、それとも国外からも入れるのか。それによって別々な対策になると思う。国外から来る人は移動手段を予約しないといけない。ただ、運営計画の策定には十分な時間を持ちたい。(第2版を公表予定の)4月にかけて説明をしていく。その次は6月。その中旬…もしくは下旬になるかもしれませんが、それまでには細かい具体的なものをまとめ、適切な時期に決断したい」と考えを示した。

外国人観客を含めた観客の取り扱いについては今春に最終判断する予定。しかし、感染拡大に伴い医師会からの声がより厳しくなった点やワクチンの接種時期に不透明感が出ていることから政府内では、外国人観客の在り方を前倒しで検討し、観客を国内在住者に限定する案が挙がっている。【木下淳】

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