【金子真仁の獅子担日記3】源田とのやり取りで実感 亡き先輩の「記者はなぜ選手と」

2月1日、あけましておめでとうございます。球春到来です。西武も全国各地(&海外)で自主トレを行っていた選手たちが再結集し、10年ぶりのリーグ優勝を目指します。キャンプ準備も含め、何かとワクワクのこの時期。月3回の獅子担日記、1月の後編です。

プロ野球

■1月18日(日)

石垣島で朝を迎えた。知念商会の開店朝7時に合わせ、名物「オニササ」を自分で作る。

曇りガラスのショーケースに入った総菜を、ポリ袋を裏返ししてつかみ、おにぎりもつかむ。ささみフライが一番有名だから、おにぎり&ささみフライで「オニササ」に。

極論、何でもどこでも食べられる便利な世の中になったが、オニササは現地のみ。石垣島で最優先の食事案件といえる。

石垣島・知念商会の名物グルメ「オニササ」(撮影・金子真仁)

石垣島・知念商会の名物グルメ「オニササ」(撮影・金子真仁)

平良海馬投手(26)の自主トレ取材で2年連続で来島した。「オニササ」と並んで風物詩になっていきそうなのだが、同行する山田陽翔投手(21)だ。

1年前、最後の記念撮影で参加選手全員にシーサー顔をリクエストした。それなりの費用をかけて出張しているので、新聞社としては「その土地っぽさ」を表現するのがマストなのだ。

山田は昨年、その撮影で1人、リクエストしてもいないのに突き抜けた顔をしてくれた。「変顔」「顔芸」と呼べる域だった。

取材も撮影も、選手たちにはいつも本当に感謝している。それでもあの日のシーサー山田には、心から感謝した。取材の枠を超え、活躍を願った。

2025年のシーサーポーズ 右端が山田(撮影・金子真仁)

2025年のシーサーポーズ 右端が山田(撮影・金子真仁)

こちらもそれなりに恐縮した思いで「シーサーの感じで…」とリクエストしている。そこに200%で回答してくれるなんて、どれだけありがたいことか。

1年が過ぎた。同じ展開に。山田がニヤニヤし、私も。こっちを指さして笑ってくる。「はーい、山田さん、さっきの5倍くらいで」とごにょごにょ言い、シャッターを押す。

山田は今年も突き抜けてくれた。ありがとう。めんそーれ。

2026年のシーサーポーズ 左端が山田。続いて、篠原、平良、成田、龍山(撮影・金子真仁)

2026年のシーサーポーズ 左端が山田。続いて、篠原、平良、成田、龍山(撮影・金子真仁)

■1月21日(水)

所沢での防寒を考えるとスーツはしんどいが、それ以外で最大限かしこまった装いで出勤した。

広池浩司球団本部長(52)がこの日、日刊スポーツのインタビューに応じてくださることになった。カメラマンと2人で待つ。

現職につく前から会話する機会があった方ではあるものの、現職になってから、雑談ができない。

おそらくはとんでもなく忙しい人。足を止めて、私と雑談する余裕なんて全くないはず。

今回のインタビューも補強一色で攻めきりたかったが〝相手が私との会話のために目の前に座っている〟という絶好の機会に1つだけ、私利私欲。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。