150秒にかける青春〈10〉帝京大チア、情熱の指導者と歩んだ悲願への軌跡
今夏のジャパンカップ日本選手権でディビジョン1の大学部門を制したのは、帝京大学「Buffalos」だった。力強く、華麗な演技で2連覇を達成。チームを率いる岩野華奈は情熱的な人だ。大学チャンピオンの練習に潜入し、強さの秘密を探った。(敬称略)
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ジャパンカップ日本選手権2023 ディビジョン1自由演技競技・大学部門成績
| 優勝 | 帝京大 |
|---|---|
| 準優勝 | 梅花女子大 |
| 3位 | 日本体育大 |
| 4位 | 環太平洋大 |
| 5位 | 愛知淑徳大 |
| 6位 | 関西大 |
| 7位 | 立命館大 |
| 8位 | 大阪学院大 |
| 9位 | 青山学院大 |
| 10位 | 桜美林大 |
| 11位 | 東京国際大 |
| 12位 | 東海大 |
(以上、決勝進出)
13位日本大、14位名城大、15位西南学院大、16位東京外国語大、17位中京大、18位九州大、19位目白大短期大(以上、準決勝進出)
ホールに響く歌声 ♪道なき道を~
授業を終えた部員が1人、また1人と集まってきた。
雑談する素顔は、普通の大学生と変わらない。
ただ、練習が始まると、集中力が高まった。
全員で円陣を組む。
締め切ったホール内に、歌声が響いた。
「♪ どんな時も乗り越えて~
♪ 道なき道を切り開く時~
♪ 帝京バッファ頂上へ~」
それが終わると、マットの上に寝転んだ。
静かな空間。選手たちは呼吸法を確認していく。
そして、ウオーミングアップが始まった。
常に先頭にいるのは、主将で3年の疋田天希(あまね)だった。
その表情は明るい。
真剣に練習メニューをこなしながらも、笑顔が見えた。
絶え間なく響くかけ声。
シャツに汗がにじむ。
額からにじみ出てくる汗が、ポトリと床に落ちた。
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茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。
